完璧主義者は、人に仕事を任せようとしません。
「この仕事は自分でなければできない」
「自分以外に任せられる人がいない」
「人に任すと、仕事がめちゃくちゃになる」
「自分でしないと気が済まない」
「人に仕事を任せるのは無責任」
心の中では「誰か手伝ってほしい」と思いつつも、何かと言い訳をして、人に仕事を任せるのを嫌がります。
たしかに小さな仕事や少ない仕事なら、自分一人でも問題ないでしょう。
自分で仕事をしたほうが、早くて正確で確実です。
なにより仕事をよく知っているのが自分なら、自分が一番上手にできます。
人に仕事を任せるより、自分でするほうが、早く片付くことでしょう。
しかし、仕事量が多いなら、仕事を人に任せていかないと、背負うものも増えていく一方です。
1人で仕事を背負う量がどんどん増えて、ストレスもプレッシャーも右肩上がりで増えます。
スーパーマンなら何でも1人でこなせるかもしれませんが、1人の人間が背負える仕事には限界があります。
肉体的・精神的にも疲弊して、気分転換やストレス発散をする余裕もなくなる。
無理をして頑張ってしまうと、どこかで限界に達します。
どんなに固い鉄も、折れるときには一瞬です。
自分がつぶれてしまうと、仕事までダメになるのです。
少しずつ人に仕事を任せていきましょう。
完璧主義者にとって難しいかもしれませんが、抵抗感をぐっと抑えることです。
人に仕事を任せていかなければ、完璧主義は治りません。
自分一人の上限や限界を把握して、いい意味で、諦めることです。
最初は初心者でも取り組みやすい仕事から任せていけばいいでしょう。
簡単な仕事を任せて、様子を見ながら、任せる仕事の範囲を徐々にレベルアップさせていきます。
「人に仕事を任せたいが、その能力がない」と思うなら、誤解があります。
人が育たないのではなく、任せないから育たないのです。
任せられる人は、見つけるものではなく、育てていくものです。
最初はうまくいかないかもしれませんが「最初は失敗するもの」と思って、どんどん任せていきましょう。
仕事の結果に不足や不十分があったとしても、しばらくは大目に見ることが大切です。
最初は仕事が遅い時期もありますが、しばらくすれば慣れてきて、スムーズに進むようになるでしょう。
人に仕事を任せていくことで、その人は能力を身につけ、できない仕事もできるようになります。
人に仕事を任せる取り組みは、長期的に考えたとき、お客さまのためにもなります。
1人ですべてこなすより、人と協力したほうが、パワフルな仕事ができます。
活動の幅が広がって、こなせる仕事量も多くなり、仕事のスピードも速くなります。
自分の仕事も減るので、ストレスも軽くなって楽になります。
もし1人が欠けても、ほかに人がいれば補いやすいため、仕事の停滞を防げます。
仕事は、自分だけでやるよりみんなで協力したほうが、より良い結果を出せます。
自分も人もお客さまも、全員に喜んでもらえるのです。