ガイドブックの種類によっては、海外の泥棒の被害に遭わないために、ありがちなアドバイスを目にします。
「海外旅行者とわからないような身なりや行動を心がける」というたぐいのアドバイスです。
海外旅行者とわからなければ、現地の泥棒の被害にも遭いにくくなります。
たしかにこれはいい方法です。
1つの対策です。
実際はどうでしょうか。
「なるほど」と思った私は、初めての海外旅行で、現地の人のふりをしようと努力したことがあります。
しかし、実際は難しいと感じました。
現地の人のふりをしようとすると、数多くの不便とリスクが出てくるためです。
慣れない海外で現地の人らしく振る舞うためには、街なかでガイドブックを開くことができなくなります。
知らない道があっても、人に聞くことができなくなります。
渡航先によっては、現地の人と肌の色や髪の色など変わりますから、肌の色を変えたり髪の色を変えたりするのも難しいでしょう。
そのほか、慣れない動き、派手すぎる服装などもあります。
何だかんだで、現地の人から見れば、やはり海外旅行者は一目でわかります。
無理をして現地の人の振りをして、ガイドブックを見ないようにすると、違う意味で、危険が増えます。
ガイドブックも見られず、わからないことがあっても人に聞けないなら、不便で仕方ありません。
別のトラブルに巻き込まれる可能性も出てきます。
現地の人のふりをするくらいなら、むしろ堂々と海外旅行者らしく振る舞うほうが、まだ安全です。
堂々とガイドブックで調べ、わからないところは店員や人に聞いたりするほうがいい。
何度か経験のある海外で、気持ちに余裕があればいいですが、どうしても必要な対策ではありません。