「絶対音感」という言葉を聞いたことがありますか。
ある楽音の高さを、正確に識別できる能力です。
卵を割るときに、卵を軽くぶつけますが、その音の音階を正確に識別できます。
一般的にこの絶対音感を身につけるためには、3歳までが勝負と言われます。
脳が大変柔らかい3歳までに、何かの音楽教育を受けると、脳が適応しやすい。
子どもが母国語を認識するのは、8歳までが勝負と言われます。
8歳までに集中的に学んだ言葉を、自分の母国語と脳が認識します。
若いうちは脳が柔らかい。
脳が柔らかいうちに受けた刺激は、自分の基盤や土台になりやすい。
子どもは小さな体とは裏腹に、大人顔負けの圧倒的な吸収力があります。
柔らかいうちに勉強するほうが吸収は早く、忘れにくくなります。
この時期を見逃さないことです。
海外旅行に行くときも同じです。
「海外旅行にいく」と聞くと「贅沢」「いいご身分ね」「時間とお金に余裕があっていいね」と嫌みを言われることがあります。
若者ならなおさらです。
「学生の身分で」「若者のくせに」という言葉で、海外旅行に否定的な言葉を受けやすい。
しかし、そうした言葉は無視して結構です。
本気で信じて、大切な経験を先に延ばしていると、吸収力が弱くなります。
若いうちに経験するからこそ、異文化の吸収が早くなります。
同じ刺激でも「いつ刺激を受けるか」は重要です。
絶対音感や母国語の認識のように、早い時期に刺激を受けるほうが、その人の一生を決める重大な経験になる可能性が高いのです。