これまで数多くの海外旅行をしてきました。
高校の卒業旅行で、ロサンゼルスとハワイを経験しました。
その後、海外留学でロサンゼルスに、3年半ほど滞在した経験もあります。
あれは忘れもしない、ロサンゼルス滞在中のことです。
昼間、ロサンゼルスの街なかを、1人で歩いていたことがありました。
突然、自転車に乗った日焼けした、スパニッシュ系の男2人が、さっと後ろからやってきて、私の両腕をつかみました。
海外旅行には、1日に暑さと寒さの両方存在する地域があります。
たとえば、シンガポールです。
シンガポールの10月は、昼間は暑いですが、夜は急に寒くなります。
言葉がわからないなら、むやみに返事をしないのが海外旅行でトラブルを未然に防ぐ鉄則です。
首を縦にも横にもふらないことも、あわせて覚えておきましょう。
では、言葉がわからないときにはどうすればいいのでしょうか。
海外旅行中に体調を崩す多くの場合は「初日」です。
長時間のフライトで体力と精神力を奪われ、時差ぼけで免疫力が低下しています。
そのうえ、現地の急激な気温の変化があり、体調を崩してしまうケースが多いです。
私が留学中に、Rieちゃんという日本人の女友達がいました。
Rieちゃんには、アメリカ人の彼氏がいます。
実は私も一度会ったことがあり、握手したことがあります。
泥棒は、盗みやすい人から盗みます。
どういう人から盗もうとするかというと、やはり「危険意識が低い人」から盗もうとします。
いつも安全に気を配ってぴりぴりしている人より、気の抜けた人からのほうが気づかれにくく、盗みやすい。
観光地によっては、危険な地域があります。
安全と言われる地域でも、その地域全体が安全とは限りません。
全体的には安全でありながらも、一部の地域や店など、部分的に注意を払う場合もあります。
古本屋に行けば、数多くの書籍が安く購入できます。
本を眺めていると、旅行のガイドブックがあるではありませんか。
ちょうど海外旅行に行こうとしていた国のガイドブックがあると、嬉しくなります。
住み慣れた地域なら、どこにトイレがあるのかは把握しています。
しかし、海外に出ると、そこは初めての土地です。
どこにトイレがあるのかわかりません。
私は22歳のとき、意外な場所でおむつを使ったことがあります。
2003年の新年を、ニューヨークのタイムズ・スクエアで迎えようと思いました。
タイムズ・スクエアのカウントダウンは、世界でも大変有名です。
海外旅行の達人は、基本的にクレジットカードを活用するのが基本です。
紛失してもすぐ止められ、再発行ができ、クレジットカードの種類によっては保険が利くものもあるからです。
しかし、すべてのお店がクレジットカードに対応しているとは限りません。
「スーツケースにベルトを締めておけ!」
父が、海外旅行に行く私にいつもかける言葉です。
父は現役のころ、仕事の都合で頻繁に海外に行くことがありました。
シンガポールに一人旅をしたとき、困ったことがありました。
帰国の飛行機の出発時間が「朝の6時半」です。
航空会社の都合で、その時間しか、便がありませんでした。
国内のホテルの経験ですが、大変ひやっとした経験がありました。
大事には至りませんでしたが「もしあのとき」と思うと、かなり面倒なことになっていた経験です。
20歳のころ、成田空港経由で、留学先であるロサンゼルスに向かおうとしていました。
旅行にパッケージツアーを利用する場合も多いことでしょう。
パッケージツアーは基本的に大変安く、観光バスに乗っているだけで、主要な観光地を回ってくれるのでとても楽です。
旅行の初心者には、まさにうってつけ。
社会人になって28歳の夏休み、久しぶりに実家へ帰郷しました。
久しぶりに家族で過ごし、しばらくして東京へ戻ろうと東京へ向かう深夜バスに乗ろうとしたときのことです。
添乗員に切符を渡すと「おや。おかしいなあ」と言い始めます。
タクシーを使う場合は、法外な金額を請求されないように注意が必要です。
しかし、タクシーは乗ってみないとわからない部分があります。
また、タクシーでのトラブルは必ずしも人が原因とは限りません。
初めてニューヨークに降り立ったとき、にこにこしながら早足で近づいてくる人がいました。
初めてのニューヨークで土地に不慣れな私は、右も左もわからず、わらにもすがる思いでした。
突然、立派な服装をした1人の黒人男性が近づいてきました。
海外旅行では、数多くの持ち物が必要です。
パスポート・財布・クレジットカード・洋服。
そのほか、ガイドブック・目覚まし時計・薬類。
外国へ旅行したとき、水道水を直接飲むのは厳禁です。
ガイドブックで安全が確認できている場合でも、ダメです。
見た目はきれいな水でも、必ずしも問題がないとは限りません。
ガイドブックの種類によっては、海外の泥棒の被害に遭わないために、ありがちなアドバイスを目にします。
「海外旅行者とわからないような身なりや行動を心がける」というたぐいのアドバイスです。
海外旅行者とわからなければ、現地の泥棒の被害にも遭いにくくなります。
国内とは違い、海外旅行は、完全に右も左もわからない場所を歩くことになります。
ガイドブックで解決できればいいですが、現地の人に聞くこともあるでしょう。
そういうとき、多少の英語がわかれば、現地の人に聞くのも手です。
海外旅行では、手持ちのバッグを肌身離さず持ち歩くようにしましょう。
母国と同じ調子で行動していると、思わぬ被害に遭ってしまいます。
たとえば、いつもの癖で、バッグを隣の椅子の上に置いていると、気づいたらなくなっていることがあります。
いかなる状況でも、完全に肌身から離さないのは泥棒からの被害を防ぐ基本です。
しかし、バッグを手放さなければならない状況もあります。
大きなバッグを手に持ったまま、クレジットカードのサインは難しいことでしょう。
自分の失態のせいで、韓国でパソコンを紛失しそうになったことがあります。
3年半のアメリカ留学生活を終え、日本へ帰国するときのことです。
ロサンゼルスから日本に帰るとき、韓国経由で帰ることにしました。
トイレに行ったとき「これ、誰かの忘れ物なのかな」というものに出会ったことはありませんか。
洗面台や個室に、バッグ・メガネ・ハンカチ・手帳が置かれている場合があります。
「ああ。誰かが置き忘れたのだろう」と思います。
一人旅では、すべての行動が自由です。
たとえパッケージツアーでも「自由時間」を一部に設けているツアーも多いことでしょう。
「おや。ここが気になる。ぜひ行ってみたい!」
海外旅行では、国内旅行に比べ、長い距離を移動します。
飛行機を選ぶ場合「乗り継ぎ便」と「直行便」の2種類があります。
渡航先の都合で、乗り継ぐしか移動手段がない場合は仕方ありません。
海外旅行では、すべての人に発生しやすいトラブルがあります。
「衝動買い」と「買いすぎ」です。
海外旅行に行けば、絶対に興奮します。
これまで数多くの海外旅行をしてきました。
高校の卒業旅行で、ロサンゼルスとハワイを経験しました。
その後、海外留学でロサンゼルスに、3年半ほど滞在した経験もあります。
ラスベガス・シアトル・サンフランシスコ・ニューヨーク・韓国・タイ・シンガポール・台北・メキシコなど。
数多くの海外旅行の機会に恵まれました。
海外旅行は不思議です。
一度も経験がないと、敷居が高く感じられます。
しかし、一度でも経験すると「こうすればいいのだな」という要領をつかんで、2回目からは海外旅行がしやすくなります。
いくつもの海外旅行を経験していると、当然のことながら、海外旅行にまつわるトラブルに悩まされることがあります。
今までは、本や雑誌で笑い話として読んでいました。
「人ごと」という感じがあり「まさか自分は経験するまい」と思っていた。
しかし、実際に自分が海外旅行をしていると、テレビや雑誌でよく見かける海外トラブルは本当にあるのだなと痛感します。
自分で言うのも変ですが、海外でのトラブル経験は多いほうだと思います。
どうやら私は、トラブルばかりの人生のようです。
トラブルの男と呼んでください。
失敗やトラブルネタなら、バーゲンセールができるくらい、たくさんあります。
トラブルを経験した直後は「次から気をつけよう」と思いますが、しばらく経つと忘れます。
そこで同じ失敗をしないよう、メモを残しているときのことです。
「これをそのまま作品にしてしまえばいいではないか」
ふと、ひらめきました。
これが、この作品を着手するきっかけになりました。
笑える体験談を交えながら、ご紹介します。
あれは忘れもしない、ロサンゼルス滞在中のことです。
昼間、ロサンゼルスの街なかを、1人で歩いていたことがありました。
突然、自転車に乗った日焼けした、スパニッシュ系の男2人が、さっと後ろからやってきて、私の両腕をつかみました。
「I have a gun. Give me a money.(銃を持っている。金を出せ)」
「え?」という驚きと焦りです。
どうやら私が身につけていたグッチの時計が目当てだったようです。
別に人のいない場所ではありません。
幅10メートル以上もある大きな道の脇を歩いていて、周りにすれ違う通行人もいました。
しかし、人通りのあるところでも、事実、襲われてしまった。
銃は見せませんでしたが、周りの人に気づかれないようわざと隠しているのかと思いました。
高価なグッチの時計は、たしかに目立っていました。
かなり焦りました。
そのまま素直に時計を渡すべきか。
走って逃げるべきか。
一瞬動揺しましたが、私は彼ら2人を無視して強気で歩くことにしました。
高校時代は体操部で筋肉はありますし、私も男です。
むかっとした気持ちもあったので、つい強気の態度に出てしまった。
そういう強気の態度が良かったのか、5分くらい無視し続けていると、諦めてどこかへ行ってしまいました。
この5分は、異様に長く感じられた。
内心は、かなり怯えていました。
アメリカは銃社会です。
普通に店で売っています。
「銃を持っている」と言われても不思議ではありません。
その経験があってから、私の安全意識は変わりました。
以前は「海外で多少のおしゃれくらいいいではないか」と思っていました。
海外に慣れると、つい油断をしがちです。
慣れたときこそ、危ない。
実際に命に関わる体験を一度でも味わってからというもの、海外でおしゃれをするのはやめるようになりました。
今、私は地味な格好で海外旅行へ出かけます。
特に派手な高級ブランドは、要注意です。
泥棒に「襲ってください」というアピールをしているようなものです。
まだ私が男だったから良かった。
女性だったら、いくら強きの姿勢とはいえ、スパニッシュの男2人は力ずくで襲っていたかもしれない。
旅行先の治安にもよりますが、やはりどこでも危険と考えたほうがいいでしょう。
特に高級ブランドを身につけた女性が1人で外を歩くのは、昼間でも危ないと考えたほうがいい。
私の場合、昼間の人通りのある大きな道で襲われたくらいです。
なんだかんだ言って、最後に大切なのは「見栄」より「命」です。
海外旅行には、1日に暑さと寒さの両方存在する地域があります。
たとえば、シンガポールです。
シンガポールの10月は、昼間は暑いですが、夜は急に寒くなります。
通常、海外旅行では、現地の気候に合わせて服を持参します。
しかし、昼は暑くて、夜は寒いとなると、夏用と冬用の両方の服を持参する必要があり、荷物が急に増えて困ります。
特に冬用の服は、厚くてごついものが多いため、荷物が一気にかさばります。
そういうときおすすめするのは「重ね着作戦」です。
タマネギの皮のように、薄着を何枚も重ね着して、気温に応じて着たり脱いだりすればいい。
いちばん下に着る服は、タンク・トップ。
そのうえは、半袖のTシャツ。
さらにそのうえは、長袖。
この3段階があれば、暑さと寒さの両方に対応できますし、微妙な温度調整にも対応できます。
薄着を何枚も重ねるなら、荷物もかさばらなくて済みます。
ちなみに経験上、重ね着は「黒」がおすすめです。
白や青の服が混じると、下に着ている服が透けることがあり、かっこ悪くなります。
黒で統一すれば、重ね着をしても透けることがなくなります。
また、黒という落ち着きのある色の特性のため、高級レストランでも浮かずに済みます。
言葉がわからないなら、むやみに返事をしないのが海外旅行でトラブルを未然に防ぐ鉄則です。
首を縦にも横にもふらないことも、あわせて覚えておきましょう。
では、言葉がわからないときにはどうすればいいのでしょうか。
単純です。
わからないときには「わかりません」と答えればいい。
英語なら「I don't know.」でOKです。
この言い方は、ぶっきらぼうです。
もう少し丁寧な言い方もできますが、あえてぶっきらぼうに言うのがポイントです。
これは「ふるいにかける動作」だからです。
あなたがわからないと答えたとき、現地の人はどう対応するか。
ここに注目しましょう。
「おや。この人は言葉が理解できないのだな」とわかり、別の手段で伝えようとしてくれるはずです。
たとえば、ジェスチャーや絵を使って、より丁寧に説明してくれる場合があります。
言葉で伝わらないイメージも、ジェスチャーや絵を使えばわかりやすくなります。
英語で「two hundred dollar」と言われて理解できないとき、紙に「$200」と書いてくれることもあります。
たまたま近くに日本語のわかるスタッフがいれば、代わりに説明してくれることでしょう。
もしくはあらかじめ海外旅行者向けに書かれたテンプレートのようなものを、出して説明してくれるかもしれません。
何か、意思疎通をスムーズにするための別手段が登場するはずです。
商売人は、それくらいの気遣いはできて当然です。
言葉が理解できないことに、恥を感じる必要はありません。
「自分は海外からきた旅行者だ」と、胸を張っていればいい。
もし、代替え手段が出てこないようなら、その店員は客慣れしていません。
もちろんサービスも商品の質もその程度と思って、見切ってしまいます。
必ずしもそうとは限りませんが、言葉を理解できないまま買うよりは、はるかに安全です。
海外旅行中に体調を崩す多くの場合は「初日」です。
長時間のフライトで体力と精神力を奪われ、時差ぼけで免疫力が低下しています。
そのうえ、現地の急激な気温の変化があり、体調を崩してしまうケースが多いです。
せっかく海外旅行に行っても、体調を崩して、海外旅行が台無しになるというケースも珍しくありません。
海外でも薬は売られています。
しかし、薬のパッケージの説明を見ても、言葉がわからないので、何の薬かわかりません。
だからとはいえ、適当な物を買うわけにもいかない。
そもそも海外のものは、その国の人の体質に合わせてつくられています。
特殊な薬の味があったり、薬の効き目が強すぎたりなど、余計に体調を崩してしまう場合があります。
現地で体調を崩して現地の薬を適当に買い、余計に体調を崩してしまうのでは、笑うに笑えません。
薬に関しては、母国から持参したほうが正解です。
現地の変わった味の異国料理を口にしておなかを壊す場合もありますから、胃腸薬もあればなおよしです。
風邪薬と胃腸薬があれば、おおむね対応できるはずです。
そのほか、特別な体質があれば、あらかじめ必要になりそうな薬を持参していきましょう。
また、薬ではありませんが、女性なら生理用品も必須です。
生理予定日ではなくても、急な環境の変化に体が驚いて、生理がくることもあるためです。
そうした準備は、するだけで、意味があります。
万が一に対応できるよう薬を持参していくことは、実は精神的に安心できます。
「万が一があっても薬がある」という安心感が、精神的な余裕をつくり、急な環境の変化にも強くなる。
母国から持参した薬は、体調を整えるだけでなく、精神状態も整える効果もあるのです。
私が留学中に、Rieちゃんという日本人の女友達がいました。
Rieちゃんには、アメリカ人の彼氏がいます。
実は私も一度会ったことがあり、握手したことがあります。
金髪の白人で、顔は彫りが深く、ハンサム。
少しだけ話をしましたが、温和な男性でした。
しかし、ある日、Rieちゃんと話をしていると、彼氏と大げんかをした話が出ました。
あの温和な彼氏が、珍しく声を荒らげて憤慨したといいます。
「どうしたの。何があったの?」
尋ねると、意外なことがきっかけでけんかになっていました。
「夜中に1人で歩こうとしたら、彼氏から叱られた」といいます。
Rieちゃんは怖い物知らずで、自発的に動く女の子です。
夜中でも1人で歩きたがります。
そのとき彼氏から止められ、大げんかをしたようです。
彼氏は、現地に住むアメリカ人です。
だからこそ、夜中に女性1人で歩くとどれだけ危ないかをよく知っており、本気で怒りました。
けんかをして、しばらく経って頭が冷えた後、Rieちゃんは彼氏の怒りの裏にある愛情に気づいたと言います。
どんな状況であろうと、夜中に女性1人が歩くのはとても危ない。
治安がいい国とはいえ、それでもやはり警戒すべきです。
比較的治安の良い日本ですら、夜中に女性1人で歩くと危ない場合があります。
もしどうしても歩きたければ、必ず家族や男性と一緒に歩くべきです。
私は男ですが、男が昼間1人で歩いているときですら、襲われた経験があるくらいです。
夜に女性1人で歩くのは、危険なのです。
泥棒は、盗みやすい人から盗みます。
どういう人から盗もうとするかというと、やはり「危険意識が低い人」から盗もうとします。
いつも安全に気を配ってぴりぴりしている人より、気の抜けた人からのほうが気づかれにくく、盗みやすい。
泥棒も生活が懸かっています。
失敗をして、留置場に入りたくはありません。
そこでできるだけ安全、かつ確実に遂行できるように、気が緩んでいる人をターゲットにします。
しかし、海外旅行客のすべてが、必ずしも襲いやすいわけではありません。
海外旅行をしているからこそ、逆に安全面に気を使って、襲いにくい人もいます。
では、気が緩んでいるかどうかをどう判断するのでしょうか。
やはり「外見」からです。
外見には、危険意識が高いか低いかが表れやすい部分です。
危険意識が低いことが垣間見えるポイントがあります。
「口の開いたハンドバッグ」です。
口を開いたハンドバッグは、その人の心が見えるところです。
「私には危険意識があまりありません。気が緩んでいます」と公言しているようなものです。
「いちいちバッグの開け閉めが面倒だなあ。まあ、これくらい問題ないだろう」
口が開いたままになっている状態から、その人の心の緩みが、鮮明に見えてくる。
泥棒は、そういうところを見逃しません。
「おや。この人からはきっと盗みやすいぞ」
バッグはいつも手に持っているから口を開けたままでも問題ないだろうと思いますが、そうとも限りません。
その人の気が緩んでいるだけではありません。
事実、口が開いたままのハンドバッグは、無防備であるため、背あとから盗みやすい。
泥棒から目をつけられやすく、被害にも遭いやすい。
財布やガイドブックを取り出すたびに、バッグのチャックの開け閉めはたしかに面倒です。
面倒ですが、自分の安全意識の高さを周りにアピールするために、きちんとバッグは出し入れのたびに口を閉じることです。
口が閉じられているだけでも、泥棒は手を出しにくくなるのです。
観光地によっては、危険な地域があります。
安全と言われる地域でも、その地域全体が安全とは限りません。
全体的には安全でありながらも、一部の地域や店など、部分的に注意を払う場合もあります。
どんなところでも、治安の悪い地区が1つや2つあります。
気の利いたガイドブックなら、近寄ってはいけない地区を説明しています。
私が初めてニューヨークに行ったときも、ガイドブックに「ここの辺りは危険」という情報があったので、参考になりました。
しかし、いくら最新のガイドブックとはいえ、完璧ではありません。
つい最近、現地で起こった事件などは、最新のガイドブックにも反映されていません。
そこでおすすめするのは、現地のホテルスタッフに尋ねてみることです。
ホテルスタッフとはいえ、その土地に詳しい専門家です。
毎日ホテルにやってくる数多くの旅行者を相手にしている仕事をしています。
海外旅行者向けの情報には精通しているはず。
ホテルスタッフからの助言は、どんなガイドブックより最新で、頼りになります。
ホテルスタッフから上手に情報を引き出す工夫があります。
ガイドブックには「地図」が添付されています。
その地図を広げて「自分は旅行者なのだが、この地図の中で危ない地区があれば、印をつけてほしい」とお願いしてみましょう。
実際に地図を広げて蛍光ペンで印をつけてもらうのが、ポイントです。
海外ですから言葉の壁があります。
しかし、地図に書き込んでもらうようにすれば、言葉はわからなくても、正確な場所が確認できます。
地図を広げてマーキングしてもらうため、直感的に理解もできるのです。
古本屋に行けば、数多くの書籍が安く購入できます。
本を眺めていると、旅行のガイドブックがあるではありませんか。
ちょうど海外旅行に行こうとしていた国のガイドブックがあると、嬉しくなります。
ガイドブックを購入したことがあるのでわかりますが、基本的にガイドブックは値段が高い。
1冊をつくるために、多くの人の協力と時間がかかっています。
間違った情報を載せてしまうと、旅行者の身の危険にも関係する内容ですから、何度も見直しがかかっています。
そうした手間暇がかかっているため、ページ数と比べて、値段が高いです。
しかし、古本屋なら、安く手に入れられます。
その代わり、数年前の古いガイドブックである場合が多い。
「まあ、数年前のガイドブックでも使えるか」
そう思ったときが、注意です。
安全に海外旅行を楽しむなら、やはり「最新のガイドブック」がおすすめです。
「最新」というのがポイントです。
海外旅行には、やはり最新情報が必要です。
現地でグルメやショッピングを楽しもうとするなら、最新情報が頼りになります。
観光地は、1年でがらりと変わることは少ないですが、グルメとショッピングは、たった1年でがらりと変わります。
1年も経てば、お店の経営がうまくいかず廃業して、また別の新しいお店ができている可能性は十分に考えられます。
「グルメやショッピング目的で向かったら、つぶれていて、別のお店になっていた」
こういう失敗は、移動する時間も費用も、無駄になります。
グルメやショッピングに限らず、旅行者に必要とされる最新情報が網羅されています。
そういう点を考慮して、やはり「最新のガイドブック」が必要です。
許容できるとしても、せいぜい1年まで。
理想は、やはり最新版です。
値段の高いガイドブックが購入しにくいのはわかります。
しかし、それは「手間暇のかかった情報料」として考えることです。
「安全をお金で買っている」と思えばいいのです。
住み慣れた地域なら、どこにトイレがあるのかは把握しています。
しかし、海外に出ると、そこは初めての土地です。
どこにトイレがあるのかわかりません。
デパートのすべての階にトイレがあるわけでもない。
レストランに必ずトイレがあるとも限らない。
所が変われば、トイレ文化も大きく変わります。
「今は大丈夫」と思っても、飲み物を飲んでしばらく経てば、尿意が襲ってくることもあります。
トイレを我慢しているときは、何をやっても集中できません。
観光地で感動も小さくなり、グルメやショッピングも楽しむどころではなくなります。
生理現象のため、途中からトイレ探しの旅になってしまいかねません。
そこで町の中でトイレを見つければ、できるだけ行っておくのがポイントです。
たまたま見つけたら、こまめにトイレに行く。
生理現象を我慢することのないようにします。
どこにでもあるはずのトイレですが、探し始めると見つからない場合が多い。
それが海外です。
ちなみに、我慢できなくなったとき、単純な解決法があります。
現地の人に「トイレを探しています」と聞けばいい。
現地の人はその土地に住み慣れていますから、必ずトイレの場所を知っています。
恥ずかしくてなかなか聞きづらい質問です。
しかし、旅の恥は全部かき捨ててください。
快適な海外旅行を楽しむために恥は捨て、我慢はしないほうがいいのです。
私は22歳のとき、意外な場所でおむつを使ったことがあります。
2003年の新年を、ニューヨークのタイムズ・スクエアで迎えようと思いました。
タイムズ・スクエアのカウントダウンは、世界でも大変有名です。
「一度でいいから、生でその興奮を味わってみたいな」
憧れがありました。
そこで思いきって計画を立て、航空券を手に入れ、友人に予定を話していたころです。
たまたま友人の1人に、面白い助言をしてくる人がいました。
「友人に、タイムズ・スクエアでカウントダウンを経験した人がいるよ。話を聞くと、おむつをしていったほうがいいらしいよ」
待ち時間が長く、尿意に大変苦しめられたといいます。
私は大笑いでした。
事前に飲み物を控え、トイレに行っておけば、そんなことにはならないだろうと思いました。
しかし、そこは実際に経験した人からの聞き伝えです。
ニューヨークに到着してから、使うかどうかは半信半疑のまま、とりあえず薬局でおむつを購入しました。
ホテルの部屋にある鏡の前で、いい大人が慣れないおむつをしています。
なかなか見られない光景で、自分で笑ってしまいました。
万全の準備を整えてから、午後5時くらいにタイムズ・スクエアへ向かいました。
すでに大勢の警備員と現地の人々が集まっています。
問題なのが「柵」でした。
早めに来た人は柵の中に入れますが、遅く来た人は、満員のため警備員が拒みます。
私は午後5時に来たにもかかわらず、すでに遅いほうでした。
柵の中に入ろうとしても、警備員にやめさせられます。
「ええい。こんなところで諦められるか!」
しばらく眺めながら、一瞬の隙があったので、さっと入り込めたという幸運に恵まれました。
柵の中はすでに大勢の人。
周りには何百人という警官が見張っています。
12時までは、本当にただ人混みの中で、時間を過ごすばかりでした。
「あっ。ホテルから本を持参し忘れた」とも思いましたが、引き返すわけにはいきません。
夜の22時を回ったころから、すでに変化がありました。
トイレに行きたくなった。
事前に飲み物を控え、事前にトイレも済ませたはずなのに、我慢できないほど尿意に襲われます。
「なるほど。そういうことか」
理由がようやくわかりました。
人混みによるストレスや緊張のせいでした。
慣れない場所、多くの人混み、独特の緊張感。
そうしたことに体が反応して、いつもよりトイレが近くなりました。
実際に自分が経験して、ようやくわかった。
当然今さら、柵の外には出られません。
23時を過ぎたくらいで我慢の限界に達し、失禁です。
おむつの中で、トイレをしました。
やはり本人からであろうと、聞き伝えであろうと、経験者からのアドバイスは正しい。
信じられなくても、とりあえず素直に聞いておくほうがいいと思った一件でした。
この状況は、カウントダウンの有名どころでは、似たような事態になるでしょう。
世界から多くの人が集まりますから、何百人という警備員が柵を敷いて、タイムズ・スクエアと似たような状態になるはずです。
「カウントダウンは、おむつが必須」
笑ってしまいますが、真面目なアドバイスなのです。
海外旅行の達人は、基本的にクレジットカードを活用するのが基本です。
紛失してもすぐ止められ、再発行ができ、クレジットカードの種類によっては保険が利くものもあるからです。
しかし、すべてのお店がクレジットカードに対応しているとは限りません。
小さなお店では、未対応のため現金を使うことになるでしょう。
また、小さなお菓子1つを買うのにクレジットカードを使うのに、抵抗を持つ人もいるはずです。
そのため海外旅行では、あらかじめ現地の現金を持ち歩くことになります。
このとき、やはり財布を落としたり泥棒に気をつけたりしなくてはなりません。
そうは言っても、人間です。
うっかり財布を落とすこともあります。
巧妙な手口で、泥棒からの被害に遭うこともあるでしょう。
そうした万が一に備え、おすすめするのが「現金を複数の場所に分ける」という方法です。
財布を落としたり泥棒の被害に遭ったりしても、別の場所に保管してある現金で急場をしのげるようになります。
おすすめなのは、次の3カ所に分ける方法です。
どのくらいの金額で保管するのかは、万が一のことがあっても、しばらく旅が続けられるくらいの金額です。
もし、うっかり財布を落としても、ズボンのポケットの現金を使えます。
泥棒に襲われても、身ぐるみを剥がされたとしても、ホテルの金庫に保管している現金が使えます。
ホテルの金庫を泥棒に襲われたとしても、手持ちの財布でカバーできます。
3カ所に現金を分けていれば、とりあえず急場をしのぐことはできるはずです。
「スーツケースにベルトを締めておけ!」
父が、海外旅行に行く私にいつもかける言葉です。
父は現役のころ、仕事の都合で頻繁に海外に行くことがありました。
その海外経験からのアドバイスで「スーツケースには、鍵だけでなく、ベルトも必ず締めておくように」とよく言われました。
不思議なアドバイスです。
スーツケースには、初めから鍵がかかっています。
さらにセキュリティーの高いタイプになると、暗証番号によるロックまであり、2重に鍵がかかっているものがあります。
これだけしっかりしていれば、十分ではないかと思われます。
では、なぜわざわざベルトまで締めるのか。
父は、空港の手荷物受け取り口で、スーツケースがはだけたまま、ベルトコンベヤーから出てくるのを目撃したと言います。
明らかにスーツケースが一度開けられた形跡があったり、中のものが一部なくなっていたりする被害も耳にしたと言います。
なぜ、そんなことになるのでしょうか。
飛行機でスーツケースを運ぶ身になれば、わかります。
仕事を続けていると、単調になったり疲れたりします。
そうすると、スーツケースを乱暴に投げて運ぶことがあります。
放り投げられると、鍵を頑丈にかけていても、落ちたときの衝撃で鍵が壊れ、スーツケースが開いてしまうことがあります。
スーツケースの中からものがあふれ、漏れなく拾っているつもりでも、1つくらい入れ忘れてしまう可能性もあります。
だからこそ、父は「スーツケースにベルトを締めておけ」と力説します。
ベルトを締めておくだけで、衝撃に強くなります。
たとえ鍵が壊れてしまっても、ベルトの強度ではだけるのを防ぐ効果もあります。
泥棒の立場になっても、ベルトをほどいてまでスーツケースを開けようとするのは、面倒と思い、被害に遭いにくくなります。
スーツケースのベルトは、防犯面でも効果があるのです。
シンガポールに一人旅をしたとき、困ったことがありました。
帰国の飛行機の出発時間が「朝の6時半」です。
航空会社の都合で、その時間しか、便がありませんでした。
朝の6時半に飛行機の出発ということには、4時ごろには起きる必要があります。
さすがに眠い時間です。
さっそくホテルに常備されている目覚まし時計をセットしようとした、そのときです。
へんてこな目覚まし時計で、使い方がよくわかりません。
直近の時間で時刻をセットし、きちんと動いていることを何度も試した記憶があります。
一応、それなりの手応えをつかみ、寝ようとしましたが、やはり不安です。
「どこか違うところをセットしていないか」
「時間はセットできていても、目覚まし機能をOFFにしていないだろうか」
「午前と午後を間違えていないだろうか」
「電気が切れていないだろうか」
「壊れていないだろうか」
寝ようとしますが、なかなか不安がぬぐいきれず、寝られません。
絶対にミスが許されない。
ホテルのモーニングコールも検討しましたが、やめました。
「もし、従業員がうっかり忘れていたらどうしよう」と、また不安になります。
笑い事ではありません。
そのときは本気で不安になっていました。
私は心配性です。
予定どおりに4時に目覚ましは鳴ってくれましたが、寝つきが悪かったため、ひどい睡眠不足でした。
こうした経験から痛感しました。
「目覚まし時計だけは母国から持参したほうがいいな」と。
慣れていない時計のため、不安になるくらいなら、慣れたものを持参したほうが安全で確実です。
人によっては、パッケージツアーの場合もあるでしょう。
そのときは、やはり朝早くの集合になるはずですから、早起きが必要です。
ホテルにある慣れない目覚まし時計を使うより、母国から持参した使い慣れた目覚まし時計を使うほうが、安心して寝られます。
スペアの電池も一緒に持参しておけば、なお安心です。
国内のホテルの経験ですが、大変ひやっとした経験がありました。
大事には至りませんでしたが「もしあのとき」と思うと、かなり面倒なことになっていた経験です。
20歳のころ、成田空港経由で、留学先であるロサンゼルスに向かおうとしていました。
すると、当時付き合っていた彼女が、成田空港まで見送ってくれるといいます。
すごく嬉しかった。
わざわざ大阪から東京まで来てくれるなら、出国日より少し早めに東京に出て、東京観光も楽しもうという話になりました。
渋谷近くの池尻大橋というところにある、安いビジネスホテルを予約してもらいました。
ホテルにチェックインしようとしたときのことです。
フロント係から「貴重品があればお預かりします」と言われました。
普段はめったに貴重品は預かってもらいませんが、そのときは買ったばかりの最新式ノートパソコンを持っていました。
アメリカでインターネットや勉強のため、ノートパソコンを使う予定でした。
万が一なくしたら大変だと思ったので、貴重品としてホテルのフロントに預けてもらうことにしました。
それから数日間、そのビジネスホテルで宿泊しながら、東京観光を楽しんで、さて成田空港へ行こうとしたときです。
ホテルのフロントでチェックアウトを終え、タクシーを呼んで、荷物が多いのでトランクに入れている最中です。
突然、彼女が言いました。
「あれ、パソコンは?」
はっとしました。
「そうだ、ホテルのフロントに預けていたんだ」
預けていたことを、完全に忘れていました。
このときほど、冷や汗をかいた経験はありません。
チェックアウトのとき、ホテルのフロントの人も気を利かせて取り出してくれれば良かったですが、やはり人間です。
お互いうっかりしていました。
彼女が思い出してくれたおかげで大事には至りませんでした。
あのまま気づかずにタクシーに乗って、日本から出国していたと思うと、ぞっとします。
この経験から「貴重品としてホテルのフロントに預けていても、必ずしも安全とは限らないな」と思いました。
それ以来、ホテルのフロントに貴重品は預けないことにしました。
部屋に持ち込み、部屋の中の金庫などにしまうようになりました。
ちなみに余談ですが、その後私は、アメリカへ持参したノートパソコンを使って、パソコンが得意になりました。
コンピューター関係の仕事を目指すようになり、今こうやって自分のホームページを持つようになりました。
もしです。
あのとき、彼女が気づかなかったとすれば……、自分の人生は大きく変わっていたかもしれない。
職種が変わり、年収が変わり、このサイトすら存在していなかった可能性があります。
人生って、不思議だなと思ったのです。
旅行にパッケージツアーを利用する場合も多いことでしょう。
パッケージツアーは基本的に大変安く、観光バスに乗っているだけで、主要な観光地を回ってくれるのでとても楽です。
旅行の初心者には、まさにうってつけ。
しかし、1つ気をつけておきたいことがあります。
旅行を申し込むとき、パンフレットを見て選ぶと思います。
そのとき、小さな字を意識しているでしょうか。
大きな字で書かれている文字ばかりに目が向いて、小さな字を読み飛ばしてしまいやすい。
しかし、小さな字で書かれていることは、旅行者にとって都合の悪い条件である場合が多いです。
格安パッケージツアーには、その安さとは引き替えに、何か条件が付されている場合があります。
「ホテルは予約できますが、必ずしも泊まれる保証ではありません」
「天候により、急な予定変更があります」
「現地到着後、免税店と物産展に立ち寄った後、ホテルへ向かいます」
「観光バス内には、トイレは付いていません」
「予定変更には別途料金がかかります」
こうした条件が書かれている場合が多いです。
「こんなはずじゃなかった」という経験をしないために、むしろ小さな字ほど、注意して読む癖が必要です。
社会人になって28歳の夏休み、久しぶりに実家へ帰郷しました。
久しぶりに家族で過ごし、しばらくして東京へ戻ろうと東京へ向かう深夜バスに乗ろうとしたときのことです。
添乗員に切符を渡すと「おや。おかしいなあ」と言い始めます。
こういうことを言われると、私も不安になります。
何か悪いことをしたかなと、どきっとさせられます。
実は、私が座ろうとしていた席が、すでにほかの人に予約されていました。
いわゆる「ダブルブッキング(二重予約)」です。
座席指定などの予約は、タイミングや状況によって、別々の客から二重に受け付けてしまうことがあります。
もしくは、人間によるちょっとした不手際で予約を誤ってしまうこともあるでしょう。
バスの予約のように、全国から一斉に予約を受けようとするシステムでは、こういう状況があります。
私は翌日から大切な仕事があったので、そのバスに乗る必要がありました。
添乗員と話し合いをした結果、席を確保してもらいました。
なんとかバスに乗ることはできましたが、ひやっとした出来事でした。
場合によっては、その日に帰れなかったかもしれなかった。
実は、バスに限った話ではありません。
船、新幹線、もちろん飛行機の予約でもあり得ます。
航空券は、取れたからとはいえ、必ずしも飛行機に乗れるとは限りません。
私が経験したバスの状況のように、何らかの不手際で「ダブルブッキング」が起こり、席に座れないことがあります。
特に海外旅行での航空券のリコンファームは、面倒でもしておくほうがいい。
国内ならまだいいですが、海外旅行で飛行機に乗れないのは、かなり大きなダメージになります。
面倒ではありますが、海外のような規模が大きな旅行の場合は、万が一を想定して、リコンファームをしておくほうが確実です。
飛行機に乗る数日前に航空会社に電話して「きちんと確保できていますよね」と念のため確認します。
リコンファームの一手間が、安心を生むのです。
タクシーを使う場合は、法外な金額を請求されないように注意が必要です。
しかし、タクシーは乗ってみないとわからない部分があります。
また、タクシーでのトラブルは必ずしも人が原因とは限りません。
タクシーに乗って、お互いのコミュニケーションがうまく取れず、トラブルの原因になることもあります。
このトラブルを未然に防ぐ方法があります。
乗る前に目的地を告げ、所要時間と料金をあらかじめ確認しておきます。
もちろん目安で結構です。
乗る側としても参考になって安心できます。
時間や金額などの数字を最初に言わせておけば、たとえ悪質なタクシー運転手でも、乗客を騙しにくくなります。
所要時間や料金が大幅に異なっていれば「さっきの話と違う」と言って、指摘しやすくなります。
ささいな工夫でぼったくりを防ぐことができるのです。
初めてニューヨークに降り立ったとき、にこにこしながら早足で近づいてくる人がいました。
初めてのニューヨークで土地に不慣れな私は、右も左もわからず、わらにもすがる思いでした。
突然、立派な服装をした1人の黒人男性が近づいてきました。
どうやらタクシーの運転手で「どこへでも連れて行ってあげよう」と笑顔で言います。
笑顔で言われると、なんとなく「まあ、いいかな」と思います。
ちょうど予約していたホテルに行きたかったので、そのタクシーを利用しようと決めました。
しかし、タクシーに乗ってから「やられた」と思いました。
車に乗ると、態度が一変です。
態度が悪くなり、暗い雰囲気です。
それは「ノー」と言わせないためです。
案の定、タクシーの料金メーターはない。
「聞けばいいではないか」と思いますが、実際その状況になると、聞けるような雰囲気ではありません。
どこか違うところに連れて行かれそうで怖かった。
騙されているのはわかっていても、そういう仕事をしている人は、ノーと言わせない態度や雰囲気が出ています。
ましてや知らない土地ですから、何かあっても助けてくれる人は近くにいません。
目的地まで着くや否や、80ドルくらいで済むところを、200ドルも請求されてしまいました。
騙されているのはわかっていましたが、やむなく支払ったという苦い思い出があります。
これだけではありません。
そのほか、売店でにこにこ親切な人がいました。
実際は、通常より高値で売ろうとしているぼったくりでした。
どうやら、親切でにこにこ近づいてくる人に多いようです。
もちろん親切でにこにこしている人すべてが、悪い人とは限りません。
しかし、初対面から親切すぎる人や笑みを浮かべながら急接近する人には、注意が必要です。
慣れない旅行者につけ入ろうとしている姿かもしれないのです。
海外旅行では、数多くの持ち物が必要です。
パスポート・財布・クレジットカード・洋服。
そのほか、ガイドブック・目覚まし時計・薬類。
私は渡航先で必要になるであろうものをリストに書いて準備するタイプです。
これは、おそらくほかの方々も取り入れていることでしょう。
私の場合、万全を期すため、リスト作成にルールを設けています。
「3週間前からチェックリストを準備し、1週間前からパッキングを始める」というルールです。
直前にチェックシートを準備するのでは、不十分です。
3週間くらい前からチェックリストを準備するのがポイントです。
海外旅行の予定を立てると、ほとんどの人が海外旅行を楽しんでいる自分を想像し始めるはずです。
海で泳いでいるところ、買い物をしているところ、グルメを楽しんでいるところなど、さまざまな妄想をすることでしょう。
自然と、にやにやしてしまいますね。
妄想をしていると「おや。これも持っていったほうがいいのではないか」とふと、思いつくものがあります。
美しい砂浜の海で泳いでいるところを想像していれば「日焼け止めも必要だろう」と思います。
グルメを楽しんでいるところを想像していると「念のため、胃腸薬も必要だろう」と思います。
この瞬間は重要です。
思っているだけでは、出国前、忘れてしまうでしょう。
思いついた瞬間、あらかじめ用意しているチェックリストに追加します。
3週間前からチェックリストを用意するのは、そのためです。
できるだけ早く海外旅行を意識し始め、現地で過ごす自分を想像しながら、必要になるであろう物を漏れなくさせるためです。
出発1週間前になれば、パッキングを始めます。
これも直前になって焦らないためです。
このルールを徹底すれば、海外旅行で持ち忘れの多くを防げるようになります。
外国へ旅行したとき、水道水を直接飲むのは厳禁です。
ガイドブックで安全が確認できている場合でも、ダメです。
見た目はきれいな水でも、必ずしも問題がないとは限りません。
塩素が多く含まれていたり、水道水とはいえミネラル分が多く含まれていたりする場合もあります。
国によって、水の質が大きく異なります。
喉が渇いてうっかり飲み、おなかを壊してしまっては、せっかくの旅行日程が台無しです。
できれば、レストランで出される水も控えたほうがいいでしょう。
少し考えすぎかと思いますが、レストランの水とはいえ、必ず安全性が高いものとも限らない。
レストランの水こそ、危ない。
品質の悪いレストランの場合、こっそり水道水を飲み水として出している可能性があります。
海外旅行では、水はお金を出して買うのが基本です。
お店で売っている水なら、確実に安全性が確保できています。
また、水なら何でもいいわけではなく、できるだけ硬度の低いものがおすすめです。
ミネラル分が多く含まれる硬水を飲むと、体質によってはおなかが緩くなる可能性があるためです。
海外では、軟水を買うのがおすすめです。
ペットボトルに、硬度が数字で書かれているので、多少の判断はできることでしょう。
サービスの行き届いた親切なホテルなら、冷蔵庫に無料でペットボトルの水が常備されている場合があります。
旅行者向けを前提にしたサービスを提供している施設ですから、ホテルの冷蔵庫に常備されている水なら、問題ないでしょう。
念のため、ホテルのフロントスタッフに水の硬度などを確認です。
水を一口口に含んで問題ないことを確認してから、飲むようにしましょう。
ガイドブックの種類によっては、海外の泥棒の被害に遭わないために、ありがちなアドバイスを目にします。
「海外旅行者とわからないような身なりや行動を心がける」というたぐいのアドバイスです。
海外旅行者とわからなければ、現地の泥棒の被害にも遭いにくくなります。
たしかにこれはいい方法です。
1つの対策です。
実際はどうでしょうか。
「なるほど」と思った私は、初めての海外旅行で、現地の人のふりをしようと努力したことがあります。
しかし、実際は難しいと感じました。
現地の人のふりをしようとすると、数多くの不便とリスクが出てくるためです。
慣れない海外で現地の人らしく振る舞うためには、街なかでガイドブックを開くことができなくなります。
知らない道があっても、人に聞くことができなくなります。
渡航先によっては、現地の人と肌の色や髪の色など変わりますから、肌の色を変えたり髪の色を変えたりするのも難しいでしょう。
そのほか、慣れない動き、派手すぎる服装などもあります。
なんだかんだで、現地の人から見れば、やはり海外旅行者は一目でわかります。
無理をして現地の人の振りをして、ガイドブックを見ないようにすると、違う意味で、危険が増えます。
ガイドブックも見られず、わからないことがあっても人に聞けないなら、不便で仕方ありません。
別のトラブルに巻き込まれる可能性も出てきます。
現地の人のふりをするくらいなら、むしろ堂々と海外旅行者らしく振る舞うほうが、まだ安全です。
堂々とガイドブックで調べ、わからないところは店員や人に聞いたりするほうがいい。
何度か経験のある海外で、気持ちに余裕があればいいですが、どうしても必要な対策ではありません。
国内とは違い、海外旅行は、完全に右も左もわからない場所を歩くことになります。
ガイドブックで解決できればいいですが、現地の人に聞くこともあるでしょう。
そういうとき、多少の英語がわかれば、現地の人に聞くのも手です。
英語は世界共通語ですから、多くの国々で通じることでしょう。
ただし、誰にでも聞けばいいわけではありません。
あなたなら、誰に聞きますか。
もしホテルにいるなら、やはりホテルのスタッフに尋ねるのがベストです。
しかし、ホテルから出てしまうと、そうも言っていられません。
道に迷った場合、おそらく外見で話しかけやすい人を判断して、話しかけているのではないでしょうか。
私も、街で適当な人に話しかけたことがありますが「わからない、知らない」という答えが返ってくることが多いです。
忙しそうにしているビジネスマンに話しかけると、ぶっきらぼうな返事をされることもあります。
時と場合によっては、話しかけた人が、泥棒や悪意を持った人である可能性もあります。
「誰に聞くか」
海外では重要です。
そこで、おすすめの人が3人います。
駅は、町の交差点になる場所です。
駅員は地理に詳しく、また海外旅行者との接点も多いため、英語も通じやすく、親切丁寧に教えてもらいやすい。
1カ所で長く営業を続けている店の人なら、周辺の土地にも詳しいことでしょう。
大きな有名料理店などなら、海外から来る旅行者を相手にすることもあるので、親切丁寧に教えてもらいやすい。
安全を守る警官は、町の安全を守るため、町をパトロールします。
そうした仕事の都合上、町に詳しい方々が多くいます。
また警察官という仕事だからこそ、教えてくれる情報も、信用できるのです。
海外旅行では、手持ちのバッグを肌身離さず持ち歩くようにしましょう。
母国と同じ調子で行動していると、思わぬ被害に遭ってしまいます。
たとえば、いつもの癖で、バッグを隣の椅子の上に置いていると、気づいたらなくなっていることがあります。
泥棒たちは、旅行者に気づかれないように盗むプロです。
真横に置いておけば大丈夫だろうと思っても、油断した隙を突いて、盗めます。
では、どうすればいいのか。
肌身離さず持っていればいい。
単純ですが、これほど大切なことはありません。
肌身離さず持っているかぎり、気づかれないように盗むのは不可能です。
こっそり盗もうとしても、肌身に密着している状態ですから、必ず気づけます。
たとえば、椅子に座るとき、横に椅子が空いているから置くのではなく、膝の上に置くようにします。
何かの書類でサインを書くときも、腕に引っかけた状態がいいでしょう。
飛行機などで、手荷物を手放す必要がある場合は、最も重要な財布だけでもチャック付きのポケットに入れておきます。
これだけで、盗まれる危険性は減るはずです。
いかなる状況でも、完全に肌身から離さないのは泥棒からの被害を防ぐ基本です。
しかし、バッグを手放さなければならない状況もあります。
大きなバッグを手に持ったまま、クレジットカードのサインは難しいことでしょう。
やむなく、バッグを床に置くとき、アドバイスがあります。
両足の間に挟んだ形で、置くようにしましょう。
両足の間だけではいけません。
両足で挟んだ状態が、特に大切です。
後ろからさっと泥棒が取ろうとしても、気づくことができるようになります。
自分の失態のせいで、韓国でパソコンを紛失しそうになったことがあります。
3年半のアメリカ留学生活を終え、日本へ帰国するときのことです。
ロサンゼルスから日本に帰るとき、韓国経由で帰ることにしました。
飛行機の時間の都合上、乗り継ぎがスムーズにできないため、韓国で一泊しなければいけない状況になりました。
「韓国観光も兼ねて、ちょうどいいかな」
ついでに韓国観光もしてしまおうと思い、楽観的に考えていました。
観光も兼ねて、韓国のホテルに到着し、一休みしていたときのことです。
「あれ?」
いつの間にか手荷物の1つである、ノートパソコンがなくなっている。
「あれ。おかしいな」
部屋中を探しましたがどこにもありません。
よりによって、30万円もする最新式ノートパソコンです。
値段が高いだけではありません。
顧客の個人情報は入っていませんでしたが、時間をかけて作成した大切なデータがたくさん入っているパソコンでした。
さすがに、まあいいかでは済まされません。
今までの努力が水の泡になります。
部屋中を見て回ったり、ホテルのフロントに紛失物を捜しに行ったりしましたが、やはりありませんでした。
「どこでなくしたんだろう」
行動を振り返っていて浮かんだところがあります。
韓国・インチョン空港のトイレです。
ロサンゼルスから韓国に到着して、まずトイレに向かったことを覚えています。
「もしかしたら、空港のトイレで置き忘れてしまったのではないか」
はっきりは覚えていませんでしたが、心当たりがあるとすれば、そこでした。
ノートパソコンのことが心配で落ち着かず、観光予定もキャンセルです。
紛失したことが気になり、観光地を楽しむどころではない。
翌日、韓国から日本へ帰るため、再びインチョン空港に向かいました。
搭乗手続きより真っ先に向かったのは「遺失物取扱所」でした。
15分くらい調べてもらっていると、それらしきものがありました。
電源を入れて最初のログイン画面で、アカウント名を素直に自分の名前にしていたので、すぐ係の人も信用してくれました。
「ああ。アカウント名はこんなところでも役立つのか」と思ったりもしました。
誰か親切な人が、届けてくれたようです。
このときほど、届けてくれた親切な人に感謝したことはありません。
誰かはわかりませんが、神様に向かって感謝したのを覚えています。
同時に、自分の不注意を猛反省した一件でした。
トイレに行ったとき「これ、誰かの忘れ物なのかな」というものに出会ったことはありませんか。
洗面台や個室に、バッグ・メガネ・ハンカチ・手帳が置かれている場合があります。
「ああ。誰かが置き忘れたのだろう」と思います。
実はトイレほど、置き忘れのしやすい場所はありません。
なぜ、トイレで置き忘れをしやすいのか。
私も一度、インチョン空港のトイレで忘れ物をした経験があるので、その理由がよくわかります。
生理的な我慢から解放され、油断をしやすい場所です。
トイレに向かうときは、生理現象を我慢した状態です。
トイレで用を足したとき「はあ。ほっとした」という大きな安心感があります。
今までの生理的な我慢から解放され、気持ちが緩みます。
その気持ちの緩みのため、一度手から離した手荷物を置き忘れたままにしてしまうケースが多いです。
トイレはとても安心できる場所ですが、実は最も気をつけなければいけない場所でもあります。
対策があります。
「一度振り返る癖をつけること」です。
トイレから出るとき、一度振り返って、忘れ物がないかを確かめるだけでいい。
そういう癖を、日頃からつけておくようにしましょう。
癖になっていれば、用を足して一安心したときに、気づきやすくなります。
一人旅では、すべての行動が自由です。
たとえパッケージツアーでも「自由時間」を一部に設けているツアーも多いことでしょう。
「おや。ここが気になる。ぜひ行ってみたい!」
はやる気持ちが先行し、うっかり犯しやすい3つの失敗があります。
早く行ってみたい気持ちがあり、朝早く行ってみると、まだ営業していない時間であったという場合があります。
高校の卒業旅行で、友人と大型テーマパーク「ナッツベリーファーム」に行ってみようという話になりました。
早く行ったほうがお客もすいているだろうと思って早起きして行ったら、まだ開園していない失敗がありました。
開園まで2時間近く時間がありました。
周りに暇つぶしができる場所もなく、待たされる時間がもったいないので、タクシーで引き返したという大失敗があります。
アメリカ留学中に、観光目的でビバリーヒルズの高級ブランドショップに行ってみようと思いました。
日本の高級ブランドショップでは夜遅くまで営業しているところが多くあります。
ロサンゼルスのビバリーヒルズにある高級ブランドショップの多くは、夕方には営業をやめてしまいます。
そのことを知らなくて、行ってみたらほとんどのお店が閉店していた失敗がありました。
気になる博物館があり、開館時間や閉館時間を十分チェックして向かいました。
そうしたらなんと定休日だった失敗があります。
開館時間より早く来すぎた場合、しばらく待てばなんとかなりますが、定休日ばかりは諦めるしかありません。
どんなガイドブックにも、必ず「営業時間、営業日」の記載があるはずです。
記載されていないガイドブックは、最初から買わないほうがいいでしょう。
また、時期によって営業時間や営業日が変更になることもあるので、注意が必要です。
そのためにも、やはり最新のガイドブックがおすすめなのです。
海外旅行では、国内旅行に比べ、長い距離を移動します。
飛行機を選ぶ場合「乗り継ぎ便」と「直行便」の2種類があります。
渡航先の都合で、乗り継ぐしか移動手段がない場合は仕方ありません。
しかし、直通便で行ける場合でも「乗り継ぎ便」と「直行便」を選べる場合があります。
時期や航空会社の種類によっては、乗り継ぎ便のほうが安かったり、希望する席の予約が取れやすかったりします。
いつくかのメリットに引かれて、乗り継ぎ便を選んでしまいそうになります。
しかし、経験上、乗り継ぐしか移動手段がない場合を除き、直行便で行けるなら、素直に直行便を選ぶのがいちばんおすすめです。
直行便には、乗り継ぎ便にはない2つのメリットがあるからです。
もし乗り継ぎ便を選ぶと、どうなるでしょうか。
目的地まで乗り継ぐとき、複数回、飛行機に乗ることになります。
当然、フライト合計時間が長くなります。
また乗り継ぎする空港での、待ち時間も発生することでしょう。
ただでさえ疲れやすく時間のかかる海外旅行で、さらに疲れやすく、時間のロスが増えてしまいます。
せっかく目的地についても、すでに行動する元気がなくなっていることが多いです。
その点、直行便なら、最短距離を移動するため、疲れや時間のロスも最小限に抑えることができます。
乗り継ぎ便にした場合、乗り継ぐ空港で荷物を一度積み直す必要があります。
航空会社に任せる場合であろうと、自分でやる場合であろうと、やはり荷物を積み忘れるロストバゲージの危険性があります。
しかし、直行便なら、その可能性が低下します。
以上の理由から、直行便をおすすめします。
直行便のほうが高くても「時間・体力・危険性」など、お金には変えられないメリットがあるのです。
海外旅行では、すべての人に発生しやすいトラブルがあります。
「衝動買い」と「買いすぎ」です。
海外旅行に行けば、絶対に興奮します。
今まで見たこともない新天地を目の当たりにして、興奮しない人はいません。
しかし、心が躍るのはいいですが、同時に自制心を失いやすくなります。
自制心を失っているとき、判断力や思考力は急激に低下します。
その結果、不要なものを衝動的に買ってしまったり、買いすぎてしまったりします。
しかも買った直後に気づくことは少ない。
しばらくブランクがあります。
帰国した後に気づきます。
海外旅行の途中は、興奮によって魔法にかかっている状態です。
帰国後、興奮が落ち着いて平常心を取り戻したとき、自分の愚かな行動に驚きます。
「なぜこんな物を買ってしまったのだろう」
「買い物をしすぎてしまった」
お決まりのパターンです。
帰国して現実世界に戻ったとき、いつもらしからぬ自分の愚行に気づいて、後悔する場合が多い。
海外旅行という興奮に乗じて買い物を進めようとすると、往々にして「衝動買い」や「買いすぎ」という失敗が発生しやすい。
興奮した自分に水をさす、何かいい方法はないのでしょうか。
1つアドバイスがあります。
自分の手の甲に「冷静に買い物をせよ!」という文字を書いておきます。
買い物をするときには、自分の手で触ったり握ったりします。
「冷静に買い物をせよ」という文字が自然と目に飛び込んできます。
これは効きます。
少し恥ずかしいように思えますが、海外なので店員などに文字を読まれることはありません。
自分を戒めるのは、難しいようで実は簡単です。
わずかな工夫で、衝動買いや買いすぎを回避できるのです。