執筆者:水口貴博

海外旅行のトラブルを未然に防ぐ30の方法

26

物をなくすのは、必ずしも泥棒による被害とは限らない。自分の不注意は、もう1つの紛失の原因。

物をなくすのは、必ずしも泥棒による被害とは限らない。自分の不注意は、もう1つの紛失の原因。 | 海外旅行のトラブルを未然に防ぐ30の方法

自分の失態のせいで、韓国でパソコンを紛失しそうになったことがあります。

3年半のアメリカ留学生活を終え、日本へ帰国するときのことです。

ロサンゼルスから日本に帰るとき、韓国経由で帰ることにしました。

飛行機の時間の都合上、乗り継ぎがスムーズにできないため、韓国で一泊しなければいけない状況になりました。

「韓国観光も兼ねて、ちょうどいいかな」

ついでに韓国観光もしてしまおうと思い、楽観的に考えていました。

観光も兼ねて、韓国のホテルに到着し、一休みしていたときのことです。

「あれ?」

いつの間にか手荷物の1つである、ノートパソコンがなくなっている。

「あれ。おかしいな」

部屋中を探しましたがどこにもありません。

よりによって、30万円もする最新式ノートパソコンです。

値段が高いだけではありません。

顧客の個人情報は入っていませんでしたが、時間をかけて作成した大切なデータがたくさん入っているパソコンでした。

さすがに、まあいいかでは済まされません。

今までの努力が水の泡になります。

部屋中を見て回ったり、ホテルのフロントに紛失物を捜しに行ったりしましたが、やはりありませんでした。

「どこでなくしたんだろう」

行動を振り返っていて浮かんだところがあります。

韓国・インチョン空港のトイレです。

ロサンゼルスから韓国に到着して、まずトイレに向かったことを覚えています。

「もしかしたら、空港のトイレで置き忘れてしまったのではないか」

はっきりは覚えていませんでしたが、心当たりがあるとすれば、そこでした。

ノートパソコンのことが心配で落ち着かず、観光予定もキャンセルです。

紛失したことが気になり、観光地を楽しむどころではない。

翌日、韓国から日本へ帰るため、再びインチョン空港に向かいました。

搭乗手続きより真っ先に向かったのは「遺失物取扱所」でした。

15分くらい調べてもらっていると、それらしきものがありました。

電源を入れて最初のログイン画面で、アカウント名を素直に自分の名前にしていたので、すぐ係の人も信用してくれました。

「ああ。アカウント名はこんなところでも役立つのか」と思ったりもしました。

誰か親切な人が、届けてくれたようです。

このときほど、届けてくれた親切な人に感謝したことはありません。

誰かはわかりませんが、神様に向かって感謝したのを覚えています。

同時に、自分の不注意を猛反省した一件でした。

海外旅行のトラブルを未然に防ぐ方法(26)
  • 置き忘れに、注意する。
生理的我慢から解放されるトイレほど、不注意が起こりやすい場所はない。

海外旅行のトラブルを未然に防ぐ30の方法

  1. 旅の失敗は、忘れないうちに記録する。
    自分のためだけでなく、ほかの人の役にも立つ。
  2. 高級ブランドを身につけた格好は、昼間でも危ない。
  3. 暑さと寒さの両方に対応できる、重ね着作戦。
  4. 言葉が理解できないことに、恥を感じる必要はない。
    堂々と「わからない」と言えばいい。
  5. 母国から持参した薬は、体調を整えるだけでなく、精神状態も整える。
  6. 夜中は、女性1人で歩かない。
  7. ハンドバッグの口を開いたままにしていると、泥棒から被害に遭いやすくなる。
  8. 現地のホテルスタッフに、危険な地域を教えてもらう。
  9. 最新のガイドブックを購入するだけで、ある程度の安全は確保できる。
  10. トイレは、行けるときに行っておけ。
  11. 有名どころのカウントダウンは、おむつが必須?
  12. 現金は、3カ所に分けることで、万が一に備える。
  13. スーツケースに鍵がかかっているからとはいえ、安心とは限らない理由。
  14. ホテルの目覚まし時計やモーニングコールは、頼れるようで頼りにくい。
  15. ホテルのフロントに貴重品を預けるからとはいえ、必ずしも安全とは限らない。
  16. パンフレットは、重要な情報ほど小さな字で書かれている。
  17. 規模の大きな海外旅行の場合は、面倒でもリコンファームをしよう。
  18. タクシーは、乗る前に所要時間と料金の確認をしておく。
  19. 笑顔で話しかけてくるからとはいえ、いい人とは限らない。
  20. 3週間前からチェックリストを準備し、1週間前からパッキングを始める。
  21. 海外旅行では、水はお金を出して買うのが基本。
  22. 現地の人のふりは、不便になり、むしろトラブルを引き起こしやすくなる。
  23. 不慣れな土地で、道を聞くときに頼りたい、3人とは。
  24. バッグを肌身離さず持ち歩くだけで、泥棒被害は激減する。
  25. やむなくバッグを手放すときは、両足に挟む。
  26. 物をなくすのは、必ずしも泥棒による被害とは限らない。
    自分の不注意は、もう1つの紛失の原因。
  27. 生理的我慢から解放されるトイレほど、不注意が起こりやすい場所はない。
  28. 見落としやすい、営業時間と営業日。
  29. 旅行で直行便をおすすめする、2つの理由。
  30. 海外旅行で「衝動買い」と「買いすぎ」を防ぐ、うまい工夫。

同じカテゴリーの作品

関連記事

© HAPPY LIFESTYLE CORPORATION