総じて、飼い主にはしっかりした人が多いと思います。
よくペットを飼っている人たちに出会うことがありますが、皆さんしっかりしています。
犬を飼っている人は、毎日欠かさず定期的に散歩をしています。
雨の日も風の日も散歩です。
猫を飼っている人は、猫の家をこまめに掃除しています。
子犬なら、かなりやんちゃなので、飼い主は手こずるに違いありません。
犬小屋もまめに掃除をする必要が出てきます。
それだけしっかりできますから、仕事もできたり勉強もできたりします。
「自分のことだけでも精いっぱいなのに、ほかのことまで面倒を見るなんてすごいなあ。自分にはあそこまでできない」
そう思います。
これが不思議です。
私も最初そう思っていました。
自分はそこまでまめな性格ではないから、飼えないだろうと思っていた。
しかし、ペットを飼うようになると、何か気持ちに変化が現れます。
ペットから、頼られます。
実家で飼っているクッピーは、散歩に行きたいとき「わんわん」と吠えたり、足をばたばたしたりします。
飼い主がペットから呼ばれています。
明らかに自分が求められているのがわかる。
呼ばれているのがわかると、ほうっておけません。
「よし! じゃあ、歩きに行くぞ!」となります。
またあるときは、クッピーからじゃれてきます。
「遊び相手になってよ」というサインです。
飼い主がペットから遊び相手として頼られているのが、ひしひし伝わってきます。
ペットを飼っていると、頼られることばかりです。
人は頼られると、その期待に応えたくなります。
頼られて期待に応えていくうちに、飼い主は飼い主らしくなります。
初めからしっかりした人はいません。
ペットを一度も飼ったことがない人が、飼い主らしい行動を取れるわけでもありません。
飼い主は初めからなるものではなく、そう育っていくものです。
もちろんペットを飼えば、事実上は「飼い主」ではありますが「気持ち」が重要です。
飼い主らしくさせてくれるのは、実はペットのおかげでした。
飼い主はペットを育てますが、実は飼い主だってペットから育てられているのです。