ペットを育てるマニュアルには、基本的なペットの育て方が記されています。
まだペットの育て方というものをよくわかっていないときには、穴が開くほど読んで、ペットを学ぶことが大切です。
私もペットを飼う際に、マニュアル本には大変お世話になりました。
しつけ方から育て方はもちろん、歴史や想定外のトラブルの対処など深くまで掘り下げられて書かれているものもあります。
「マニュアル本は、ペットのことが何でも書かれている」
最初は、そう思っていました。
しかし、ペットとの付き合いが長くなるにつれて、大事なことが抜け落ちていることに気づきました。
いえ、そもそもマニュアル本にもうまく書けないことなので、書かれていません。
それは「ペットの個性に合わせた育て方」です。
人間にも生まれつきの性格や素質があるように、ペットにも生まれつきの性格や素質があります。
千差万別です。
人が10人いれば10人とも性格も素質など個性があるように、ペットも10匹いれば10匹とも性格も素質など個性が違います。
のんびりした犬もいれば、せっかちな猫もいます。
歩くのが大好きなカメもいますし、歩くのが苦手なウサギもいます。
おとなしいニワトリもいれば、落ち着きのないモルモットもいます。
素質や特徴など、さまざまです。
最後は個性です。
マニュアル本には、生き物としての基本的な生き方や育て方は記されています。
しかし、細かい個性面への対応までは詳しく記していません。
そもそも記せません。
無限にある個性は、1冊の本に収めきれる量ではありません。
では、どうペットの細かな個性と向き合っていくのか。
それは飼い主とペットとが、日頃からのスキンシップとコミュニケーションを増やして、発見するしかありません。
本当の正しい育て方は「書かれているもの」ではなく「見つけるもの」です。
ペットと触れ合いながら、性格、素質などを発見し、それにあった生活スタイルを考えます。
飼い主がペットだけの個性を見つけて、正しい育て方を発見して、作っていきます。
これができるようになったとき、ペットから尊敬される飼い主になれるのです。