ペットとの心の距離感は、表現を変えると自然と近づけます。
「表現」は重要です。
軽々しい言い方を使っていると、軽々しいペットに思えますが、人間と変わらない表現を使えば、人間のような感覚が出てきます。
たとえば「餌」という表現です。
「餌を与える」間違った言い方ではありませんが、少し何か見下した言い方ですね。
「餌」という部分が、ペットと飼い主との間に「見えない壁」を作っているような気がします。
では、どうするのか。
「餌」を「ご飯」という表現に変えてみましょう。
「ご飯を与える」
一気に距離感が縮まりますね。
さらに「与える」という表現もやめて、普通に「食べる」という表現を使ってみましょう。
「ご飯を食べましょうね」
ほら、これだけで、ペットとの心の距離感がずいぶん近くなりますね。
変えるべき言い方は「餌」だけではありません。
「犬小屋」ではなく「おうち」と呼んでみましょう。
「おうちに戻りましょうね」としつけます。
犬小屋でも間違っていませんが、できるだけ人と同じような表現に近づけてみましょう。
表現を変えるだけで、ずいぶん印象が変わり、人間味を帯びてきます。
本書では、説明する都合のため「ペット」や「餌」という表現を使っていますが、ご家庭ではぜひ言い方を変えてみましょう。
本来、ペットへの思いやりがあれば、自然と表現は変わりますが、もし変わっていないなら今からでも変えてみましょう。
ペットとの心の距離感が、ぐっと近づくはずです。