自分が落ち込んでいるときに、もっと落ち込んでいる人を見つけて「大丈夫ですよ」と励ましていると、不思議なことが起こります。
自分のほうが、元気になるのです。
落ち込んでいるときは、自分のことで頭がいっぱいになりますが、ほかの人を視野に入れると、視野が広くなります。
相手を励ましていると、自分が元気になります。
「なんだ、自分が抱えている問題はそれほど大きなことではないじゃないか」と気づいてしまうからです。
私も「励ます側」にいる人間ですが、ほかの人を励ましていると、自分のほうが元気になります。
自分が落ち込んでいても、他人を励ましているうちに、自分の落ち込みが直ってきます。
自分が落ち込んでいるときには、注意が自分にばかり向いています。
「自分、自分」と注意が内側に向いているから、軽い傷も深い傷と思えてきます。
しかし、ほかに落ち込んでいる人を見つけて励ましていると「あなた、あなた」へと注意が外へ向きます。
注意が外に向き、客観的に自分を見ることができると、素晴らしい効果があります。
心が落ち着き「抱えている問題は大したことない」とわかるのです。
客観的になり、視野が広くなるからです。
大局から物事を見ていると、落ち込むほどのことではないと、わかるのです。
励ましている人は、いつも元気です。
私がいつも元気なのは、励ます側にいるからです。
「水口さんは落ち込みませんか」と聞かれますが、私も落ち込むことはあります。
しかし、ほかの人を励ましているうちに、その落ち込みが緩和されます。
自分が抱えている問題は、大したことではないと気づいてしまうからです。
励ましているうちに、いつの間にか落ち込みが直っています。
励ます側は大変そう思えますが、実はとても元気の出る仕事なのです。