食事は食べ残さないのが基本です。
米飯類であれば、お米を1粒残らず食べきります。
麺類であれば、スープを除き、麺を1本残さず食べきります。
どうしても食べきれないときもありますが、できるだけ残さず、きれいに食べきるのが理想的です。
きれいに食べきれば、食の無駄がありません。
自炊であれば、後片付けも楽になります。
きれいに食べきった食器は美しい。
食品ロスという観点からも、食べ残しをしないに超したことはありません。
完食は100点満点であり、ベストの状態です。
「食べきった」という達成感もあって、食後の余韻がよくなります。
外食の場合、どうしても食べきれないときはテイクアウトという手段もあります。
日頃から食べ残すことがないよう心がけている人も多いでしょう。
ところが、ここでよくある悩みがあります。
食べ残さないように心がけていればいるほど、人の食べ残しが気になってしまいます。
「自分はこんなに頑張って心がけているのに、どうしてあなたは簡単に食べ残してしまうの?」
自分の価値観で相手を見るようになってしまいます。
何の悪気もなく平然と食べ残す人がいると、ついむっとしてしまうのです。
人と一緒に食べに行ったとき、相手があっけらかんと食べ残していると「もったいない」と思ってしまいます。
つい気になってしまい、説教じみたことを言いそうになります。
「残すのはよくないよ」
「残さず食べたほうがいい」
言葉が喉のところまでこみ上げてくるところでしょう。
マナーに厳しい人であればなおさらです。
何か一言言ってやりたい気持ちになりますが、ここは注意したいポイントです。
自分が心がけている習慣を、相手に押し付けないことです。
人は人であり、自分は自分です。
相手には相手の考え方があり習慣があります。
胃の大きさも食の好みも人によって違うように、自分は簡単に食べきれても相手にとっては難しいことがあります。
価値観を押し付けると、相手との人間関係にひびを入れてしまいます。
いちいち相手のことを気にしていては身が持ちません。
相手が食べ残すことはあっても、気にしないのが一番です。
素晴らしい心がけとはいえ、人に押し付けるものではありません。
どうしても気になってしまうなら、いっそのこと見ないようにしましょう。
目をそらして見ないようにすれば、穏やかな心でいられます。
どうしても視界に入ってしまうなら、入りにくくするだけでも違います。
強いて言えば、あなたがきれいに食べきるところを見せるのがいいでしょう。
完食は、美しい状態です。
きれいに食べているあなたを見て、相手は「私も見習わなければ」と影響を受けるかもしれません。
あなたがお手本を見せることで「きれいに食べきることが素晴らしい」というメッセージを発信できます。