勉強には、2つの楽しみがあります。
得意分野を勉強する場合、まず感じるのは学ぶ楽しみです。
歴史が得意な子は、生まれる前に起こった出来事を知ることで、視野が広がり、感動します。
サッカーが上手な子は、自分の手足のようにボールを操れるようになる上達に楽しみを感じます。
ピアノが得意な子は、技術が上達するにつれて美しいメロディーを弾けることに喜びます。
その分野が、勉強であろうと、スポーツであろうと、音楽であれ「まず学ぶことを楽しむ」という点は共通です。
しかし、そこで止まらせてはいけません。
得意分野があるだけでは、宝の持ち腐れです。
本当に大切なことは「生かす楽しさ」です。
自分の得意なことを誰かのために生かすことで、本当の喜びや幸せを感じることができます。
歴史が得意なことなら、親は生徒役を演じてみましょう。
「お父さんお母さんに、歴史の話を教えてよ」とお願いし、子どもを先生役にします。
先生になった子どもに、あれこれと説明を聞いた親は「そうか、なるほど。よくわかった。知らなかったよ」と驚きます。
本当は知っていることでも、わざと知らないふりをして大げさに驚くくらいでかまいません。
すると、子どもは自分の勉強したことが誰かの役に立ち、喜ばれる感動体験を得られるでしょう。
サッカーが得意な子なら、試合をして自分の技術がチームの勝利に貢献する機会を与えます。
ピアノが得意な子なら、小さな演奏会を開いてみます。
自分の得意なピアノで誰かを感動させ、喜ばれるという機会を作ります。
「自分の得意分野が、人のために生かされ喜ばれる」
そうした機会ができるように親が促します。
ここです。
得意なことを、得意なままで終わらせるのではない。
得意なことを、誰かのために役立たせるという「生かす楽しさ」に気づかせることが重要です。
生かすのに早すぎるということもありません。
自分の知っている範囲やできる範囲でもいいので、生かすことが重要です。
アウトプットをすることで、自分のインプットがより強化され、足りないインプットをもっとしたくなる気持ちが大きくなります。
子どもが生かす楽しみを実行し始めたら、いい傾向です。
子どもは「もっと喜ばれたい」と思い、勉強に拍車がかかります。
才能は一気に伸びていくのです。