「子育てといえば、妻の仕事」
「大黒柱といえば、夫の仕事」
世界的に見ても、多くの場合、子育てと言えば妻が担当している場合がよく見られます。
家庭によっては、夫が中心となって子育てや家事に従事することもありますが、世帯全体から見ればまだ少数のようです。
これは、仕方ない点があります。
収入には力と体力が必要であり、力と体力は男性が持ち合わせています。
生物学的に男女の体に大きな特徴があるため、一家の大黒柱は、男性が担当しているケースが大変多いです。
まれに夫より収入の多い妻もいて、妻が大黒柱を担当していることもありますが、まだ少ないのが現状です。
そうすると、必然的に「子育ては妻の仕事」「収入は夫の仕事」になります。
担当を分けているのはいいですが、大切なのはそこに「協力」があるかどうかです。
「子育てだけに専念する妻」と「仕事だけに専念する夫」。
一見すれば、問題ないように思えます。
しかし、本当にそれだけに専念しているのはよくありません。
それぞれが「自分がやるべきことさえしていればいい」と思い始め、相手のために協力しようとする気持ちが小さくなるからです。
そうではありませんね。
あくまで「家族」という大きな船を運航するために、夫の主担当があり、妻の主担当があります。
主担当とはいえ、それだけやればいいわけではありません。
夫が働いているのは、妻のためです。
妻が家事をしているのは、夫のためです。
2人の協力があってこそ、家族はうまく成り立ちます。
仕事の区分はあっていいですが、あくまで「協力」という意識が大前提です。
なによりこの「協力している2人の姿」こそ、子育てによい影響を与えます。
子どもは思います。
「お父さんはお母さんのために頑張っているし、お母さんもお父さんのために頑張っている」
「人は、誰かのために頑張ると生き生きするのだ」
その夫婦が協力し合っている姿から、子どもは人としてのあり方を発見します。
これは、学校の教科書やほかの場所では学べません。
家庭内の両親を見て学べることです。
理想的な父親像と母親像を、家庭内で吸収するのです。