今、子どもに履かせている靴は、どこで、誰と買った靴ですか。
多くの親は、親がデパートなどでまだ子どもが幼いころは、子どもの靴を親のセンスで買っていることでしょう。
「子どもには、こういう靴がいいだろう」
親のセンスで買うことになります。
子どもには、玄関に突然新しい靴が登場した、という感覚です。
親が一生懸命に選び、お金を出して買ったものだというのに、子どもにはそのありがたみが伝わりにくいです。
また親のセンスは、子どものセンスとは若干ずれていることが多いです。
子どもは自分の好みではない靴ですから、つい、乱暴に扱ってしまいがちです。
お気に入りの靴ではないからです。
別に傷ついても汚れても、子どもに大きなショックはありません。
どうすれば、子どもは靴を丁寧に扱ってくれるようになるのか。
単純な方法があります。
親が買った靴をいきなり与えるのではなく、子どもと一緒に買いに出かけてください。
子どもとはいえ、好みもあることでしょう。
靴にもさまざまな色、デザイン、履き心地などがあります。
子どもの好みは、本人に選ばせるのが一番です。
子どもは、自分が毎日履く靴になりますから、熱心に見比べるでしょう。
自分に合った靴を選ぶはずです。
その靴を買ってあげると、子どもはその靴を大切に扱うようになります。
お気に入りの靴になるからです。
「傷つけたくない、汚したくない」という気持ちが自然とわくようになり、靴を丁寧に扱うようになります。
なにより、靴への思い入れが全然違います。
靴を選ぶ段階からの記憶があり、一生懸命に選んだ苦労があります。
そうした記憶が、物に対する優しい態度へと変わるのです。