自分の部屋を持つのは、プライベートな空間です。
部屋の片付けや家具の配置など、自分で管理できる自由な空間を与えられることになります。
子どもの好きなように、めいいっぱい自由ができます。
子どもは初めての自分の部屋に、大はしゃぎすることでしょう。
そこはまさに自分の思うようにできる自由空間です。
その自由の中で、子どもはさまざまなことを試すことになります。
子どもは自分なりのセンスで、部屋を整えようとするはずです。
最初はめちゃめちゃな整理整頓しかできないことでしょう。
整理整頓の技術、部屋のレイアウトのセンスなど、初めての経験だからです。
それでも親は黙って見ていてください。
親としては、できるだけ口出ししないことです。
センスが磨かれるのはこのときです。
整理整頓がめちゃくちゃなら、苦労するのは子どもです。
部屋のレイアウトが悪くても、大変なのも子どもです。
たとえば、本を並べるときを例に考えましょう。
「こんなふうに本を並べてみよう。おや、取り出しにくいなあ。では、こんな並べ方はどうだ。以前よりはよくなった」
「それならこういう整理の仕方ならもっとよくなるのではないか」
このトライ&エラーを繰り返しながら、子どもは整理整頓のセンスを磨いていきます。
試行錯誤を繰り返しながら、どうすれば快適な空間を作ることができるのかを考え始めます。
この試行錯誤が大切です。
多くのトライ&エラーを繰り返しながら、手応えをつかんでいきます。
こういうことは、子どもに体験させ、考えさせるのが一番です。
自分だけの頭で、選択したり、判断したり、改善を考えようとするときに、頭は鍛えられ、生きる力へと変わります。
子どもが「どうすればいいかな」と相談を持ちかけたときには親なりにベストなアドバイスを答えてあげましょう。
苦労しながら、子どもなりに考えます。
子どものためを思って、親が子どもの面倒を見るのはわかりますが、いつまでも見すぎていると子どもは成長する機会を失います。
自分だけの空間を持つからこそ、自分の管理のもと、さまざまな手応えをつかんで、試行錯誤をするきっかけになります。
子ども部屋は、子どもが成長する修行の場なのです。