執筆者:水口貴博

子どもの「生きる力」を育てる30のしつけ方法

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子どもの悩みに親が共感するか否かが「話してよかった」と「話さなければよかった」を分ける。

子どもの悩みに親が共感するか否かが「話してよかった」と「話さなければよかった」を分ける。 | 子どもの「生きる力」を育てる30のしつけ方法

親の子どもへの会話は、往々にして説教のような雰囲気が漂いがちです。

子どもが学校で悩みを話したとき、強気の親なら「あなたがしっかりしないからでしょ」と逆に叱られることがあります。

子どもに強く育ってもらいたいからこそ、つい、厳しい言葉を投げてしまいます。

しっかりした子どもに育つためには、子どもを叱るように励まし、気持ちを奮い立たせようとします。

「もっとしっかりした子に育つはずだ」と思います。

しかし、実際のところ、必ずしもそうなるとは限りません。

親の願いもむなしく、子どもは逆に、心の距離を離してしまうことのほうが多いのが現実です。

「親は自分の気持ちをわかってくれない。逆に叱られた。話さなければよかった」

悩みを話すことで、子どもは親に弱みを握られている感じがしてしまい、話したことを後悔してしまいます。

そのうち子どもは、悩みがあっても、親に何も言えなくなります。

しかも親とは毎日顔を合わせることになります。

一番頼りになるはずの親が、最も相談しにくい対象になってしまいます。

親子のコミュニケーションで大切なのは、子どもに「話してよかった」と思わせることです。

親は、そういうおおらかな反応を見せることです。

では、どうすれば、子どもに「話してよかった」と思える会話ができるのでしょうか。

それは「共感」です。

子どもが打ち明けた悩みに対して、共感すればいい。

「親は自分の気持ちをわかってくれる」と思い「話してよかった」と感動します。

もちろんすべての会話が共感できるものばかりではないでしょう。

中にはどうしても子どもの考えに反する内容もあるはずです。

そういうときでも、まず「そうね」「なるほど」「気持ちはわかるよ」と言って、一度受け入れることが大切です。

受け入れた後に反することを言えば、子どもは親の言い分を聞きやすくなります。

親と子のコミュニケーションでは、何でも言い合えるのが理想です。

その鍵は、コミュニケーションに「共感」があるかどうかなのです。

子どもの「生きる力」を育てるしつけ方法(7)
  • コミュニケーションに共感を取り入れ「話してよかった」という会話を心がける。
淡泊な質問に対しては、淡泊な返事しかできない。

子どもの「生きる力」を育てる30のしつけ方法

子どもの「生きる力」を育てる30のしつけ方法
  1. 子どもの健全な成長に欠かせない3つの要素。<br>「健全な家庭環境」「栄養バランスの取れた食事」「親からの愛情」
    子どもの健全な成長に欠かせない3つの要素。
    「健全な家庭環境」「栄養バランスの取れた食事」「親からの愛情」
  2. 無理やり伸ばそうとするのではない。<br>自然に伸ばそうとする心がけが大切。
    無理やり伸ばそうとするのではない。
    自然に伸ばそうとする心がけが大切。
  3. 勉強は「知識」から教えるのではなく「楽しさ」から教える。
    勉強は「知識」から教えるのではなく「楽しさ」から教える。
  4. 料理上手は、素材の味を引き出すのがうまい人。<br>子育て上手は、子どもの可能性を引き出すのがうまい人。
    料理上手は、素材の味を引き出すのがうまい人。
    子育て上手は、子どもの可能性を引き出すのがうまい人。
  5. 最初は平凡なことを褒めるだけでいい。<br>褒めているうちに伸びていく。
    最初は平凡なことを褒めるだけでいい。
    褒めているうちに伸びていく。
  6. 子どもは、自分ではなかなか自分の長所に気づけない。<br>気づかせるのが親の仕事。
    子どもは、自分ではなかなか自分の長所に気づけない。
    気づかせるのが親の仕事。
  7. 子どもの悩みに親が共感するか否かが「話してよかった」と「話さなければよかった」を分ける。
    子どもの悩みに親が共感するか否かが「話してよかった」と「話さなければよかった」を分ける。
  8. 淡泊な質問に対しては、淡泊な返事しかできない。
    淡泊な質問に対しては、淡泊な返事しかできない。
  9. ぜひ、夕食のときに子どもへ質問したい、魔法の言葉。
    ぜひ、夕食のときに子どもへ質問したい、魔法の言葉。
  10. 「本当に気が利く親」というのは、あえて子どもの面倒を見すぎない。
    「本当に気が利く親」というのは、あえて子どもの面倒を見すぎない。
  11. 幼少のころ、苦しんだり悩んだりした経験は、意外なところで役立つ。
    幼少のころ、苦しんだり悩んだりした経験は、意外なところで役立つ。
  12. 遊び道具は、なくても成長できるが、あったほうがもっと成長できる。
    遊び道具は、なくても成長できるが、あったほうがもっと成長できる。
  13. 思考力は「広く浅い体験」より「1つの深い体験」をするとき、養われる。
    思考力は「広く浅い体験」より「1つの深い体験」をするとき、養われる。
  14. 「これだけは誰にも負けない」という自信がほかへと波及し、生きる力につながる。
    「これだけは誰にも負けない」という自信がほかへと波及し、生きる力につながる。
  15. 早起きするといいことがある実感をさせれば、自然と早起きが習慣になる。
    早起きするといいことがある実感をさせれば、自然と早起きが習慣になる。
  16. 1つの夢が、多くの要素を成長させる。
    1つの夢が、多くの要素を成長させる。
  17. 親の仕事は、子どもが失敗したときこそ、褒めること。
    親の仕事は、子どもが失敗したときこそ、褒めること。
  18. 子どもの部屋を持つと、自立心が促される。
    子どもの部屋を持つと、自立心が促される。
  19. 10歳前後になれば、自分の部屋を持たせてもいい時期。
    10歳前後になれば、自分の部屋を持たせてもいい時期。
  20. 努力であれ我慢であろうと、目安があると継続しやすい。
    努力であれ我慢であろうと、目安があると継続しやすい。
  21. 子どものおねしょを叱るのは、意味がない。
    子どものおねしょを叱るのは、意味がない。
  22. 「もう1人の自分を見ているようだ」と驚くのは、子どもより親のほう。
    「もう1人の自分を見ているようだ」と驚くのは、子どもより親のほう。
  23. 卵1つで、子どもに自信をつけさせられる。
    卵1つで、子どもに自信をつけさせられる。
  24. 「まだ早すぎる」は、できるだけ言わないほうがいい。
    「まだ早すぎる」は、できるだけ言わないほうがいい。
  25. 「やってみると、思ったより○○だった」手応えの蓄積が、ゆくゆく子どもの財産になる。
    「やってみると、思ったより○○だった」手応えの蓄積が、ゆくゆく子どもの財産になる。
  26. 夫婦が協力し合っている姿に、子どもは人間としてのあり方を発見する。
    夫婦が協力し合っている姿に、子どもは人間としてのあり方を発見する。
  27. 父親と母親の違いは、あったほうがいい。<br>違いがあるからこそ、子どもは多くのことが学べる。
    父親と母親の違いは、あったほうがいい。
    違いがあるからこそ、子どもは多くのことが学べる。
  28. 子どもに選ばせた靴は、自然と丁寧に扱うようになる。
    子どもに選ばせた靴は、自然と丁寧に扱うようになる。
  29. 自己評価が低い子どもは、不良に育ちやすい。<br>自己評価が高い子どもは、健全に育ちやすい。
    自己評価が低い子どもは、不良に育ちやすい。
    自己評価が高い子どもは、健全に育ちやすい。
  30. 「先生」と呼ばれる親は、子育てに注意せよ。
    「先生」と呼ばれる親は、子育てに注意せよ。

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