執筆者:水口貴博

「考える力」のある子どもに育てる30の方法

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日記をつけると、なぜか子どものテストの結果がよくなる理由。

日記をつけると、なぜか子どものテストの結果がよくなる理由。 | 「考える力」のある子どもに育てる30の方法

「日記をつける人は、ぼけにくい」

医療現場にはそういうデータがあります。

事実、私の祖父も日記をつける習慣がありましたが、78歳で死ぬ最後まで、まったくぼけることはありませんでした。

いえ、死ぬ直前まで若者のようにはっきりした話し方で、記憶も意識もはっきりしていました。

その祖父には、毎晩就寝前、日記をつける習慣がありました。

何冊も日記があり、昔の日記を見ると、なんと私が生まれた日の記録まで残っていて、驚かされたことがあります。

「そんな昔から続けていたのか!」

生まれる前の何十年も前から、1日も欠かさず書き続けていたのかと思うと、言葉を失います。

まさに尊敬です。

日記をそんなに続けられる人は、そういるものではありません。

祖父の日記から、自分の生まれた様子を知るのは、不思議な感じがします。

私は、1980年の7月7日の月曜日、夜中に生まれました。

日記によると生まれた直後、まず父が急いで病院に駆けつけた様子がつづられています。

その後祖父や祖母が車に乗って病院に駆けつけたそうです。

生々しい記録が残っており、すごく印象深い文章でした。

一方、日記をつけない祖母は、70代に入ってからぼけてしまいました。

昔から積極的に外出することが少なく出無精で、家でじっとしていることが多い祖母でした。

そもそもそういう性格でした。

「日記は頭にいい」と昔からよく言われます。

なぜかというと「想起を促す行為」だからです。

ぼけるというのは「昔を思い出せなくなる」ということです。

思い出す習慣がなくなるからぼけます。

私たちの日常には、普通に暮らしていれば、思い出す機会がたくさんあります。

人と会ったとき、名前を思い出す。

仕事に着手しようとするとき、仕事内容を思い出す。

買い物でデパートに向かったとき、買おうとしていたものを思い出す。

普通に暮らしていると、思い出す機会は数多くあり、記憶力の低下を防ぎます。

しかし、足腰が弱ってしまうと出無精になり、部屋でじっとしている時間が長くなります。

部屋でじっとしていると、刺激も入ってこない時間も長くなり、同時に思い出す機会も少なくなります。

脳の神経は、使っているところは強化されますが、使わない部分は衰弱します。

思い出す機能を使わなくなったため、脳の「思い出そうとする機能」も弱ってしまいます。

日記をつけると絶対にぼけないわけではありませんが、脳にいい刺激を与えることはたしかです。

脳は、使えば使うほど強化されます。

強化するためには、どんどん使うことです。

そこで、子どもに日記をつける習慣を持たせてみましょう。

日記をつけると、子どもの成績がよくなります。

テストもいわば、昔を思い出す行為です。

頭が柔らかい時期に昔を思い出す機会が習慣になれば、思い出すために使う脳神経が強化されます。

昔を思い出す力が強化されると、テスト前に覚えたことも思い出しやすくなる。

その結果、テストの結果がよくなります。

脳が柔らかいときこそ、過去を思い出す機会を頻繁に作ると、それだけ脳が柔軟に対応しようとします。

特に子どもは毎日が新しい発見の連続ですから、日記のネタも続きやすいことでしょう。

どんどん日記を書かせて、思い出す機会をつくらせましょう。

日記は脳を鍛えるダンベルになるのです。

「考える力」のある子どもに育てる方法(29)
  • 日記をつける習慣を、持たせる。
過去にあった出来事を思い出すことで、子どもは落ち着いた性格になる。

「考える力」のある子どもに育てる30の方法

  1. すべての子どもは勉強したい気持ちがある。
  2. 「今知らなくてもいい」という言葉を、禁句にする。
  3. デパートほど、子どもに社会経験させる場所はない。
  4. 食品売り場は、あらゆる人が元気になれる場所。
  5. お使いとはいえ、いい勉強です。
    子どもの想像力を鍛える、いい機会になる。
  6. 大人と子どもとでは、見える景色が全然違う。
  7. 面倒見の悪い親のほうが、子どもはすくすく育つ?
  8. もたもたする時間は無駄ではない。
    手足の運動神経のトレーニングになっている。
  9. 子どもが理解できないニュース番組は、親がわかりやすく説明する。
  10. 生き物を飼うと、子どもの感情が豊かになる。
  11. 子どもから、赤ちゃんができる理由を質問されたときの答え方。
  12. 重大ニュースは、危険を予知する機会に変えろ!
  13. 朝食のバイキングで、家族全体が引き締まる。
  14. 普段は軽い調子でもいいが、しつけのときだけは厳しくなること。
  15. 親が真面目な表情で語りかけると、子どもも真面目に考える性格になる。
  16. 「物は大事に扱いなさい」という親。
    壊れにくい物を与えられる子。
    ここに重大な矛盾がある。
  17. 本当は、泣かない子より、泣ける子のほうが強い。
  18. 「黙って言うことを聞きなさい」より「黙ってないで、言いたいことを言いなさい」
  19. なぜ、子どもははしゃぐのか。
    大切な初心を忘れていませんか。
  20. 「うるさい」と言うだけでは、子どもの教育にはなっていない。
  21. 気分に流されず、子どものしつけに「一貫性」を持たせる。
  22. 一貫性を保てないときは、理由をつけてつじつまを合わせる。
  23. 信用される人間に育てる2つのポイント。
    「約束を守ること」と「嘘をつかないこと」。
  24. 「いい質問だね」という言葉は、質問を褒めると同時に、質問者も褒めている。
  25. 「どこがわからないの?」と尋ねれば、問題の突破口は見いだせる。
  26. 歩くペースを2分の1にすれば、発見は2倍に増える。
  27. 昆虫たちとの触れ合いは、生と死について考えさせられる機会になる。
  28. 物やサービスがあふれる都会がいいとは限らない。
    田舎には、都会にはない昆虫や大自然に囲まれる環境がある。
  29. 日記をつけると、なぜか子どものテストの結果がよくなる理由。
  30. 過去にあった出来事を思い出すことで、子どもは落ち着いた性格になる。

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