都会と田舎。
子育てには、どちらの環境がいいと思いますか。
一般的に考えると、田舎より都会のほうが物やサービスにあふれているので、子育てに有利に働くと考えることでしょう。
物やサービスが揃っていれば子育てもしやすく、質のよい教育が受けさせられると思います。
しかし、必ずしもそうとは限りません。
たしかに都会には多くのサービスが集まり、都会なりのいいところがありますが、田舎にも田舎なりのいいところがあります。
すなわち「昆虫と自然との触れ合い」です。
それが、田舎だからこそ得られる貴重な経験です。
何もない田舎とはいえ、実は数多く存在していることがあります。
育ちなら、田舎だからこそ得られる経験をたくさん子どもたちに触れさせてあげましょう。
私は子どもたちには、できるだけ昆虫たちと触れ合うよう勧めています。
たくさんの昆虫たちと触れ合うことで、生と死を実感してもらいたいからです。
生き物は動きます。
生きるために食べますし、怒り、悲しさ、恐怖を見せます。
人のように、おしっこもしますし、ふんもします。
そうした一生懸命に生きる様子を見て、子どもたちはコンクリートの冷たいビルにはない、温かさを感じるようになるはずです。
生きるものは最後には必ず死を迎える。
人とは違い、昆虫の寿命は大変短いです。
多くの昆虫たちの死を目の当たりにすることで、言葉だけでは伝わらない貴重な経験ができるに違いありません。
昆虫だけではありません。
植物も同じです。
昆虫とは違い、喜怒哀楽はありませんが、植物も生きていることに変わりありません。
水を吸って、太陽の光を浴びて、次の世代のためにタネを残します。
最後は枯れます。
これは、人も昆虫も植物も同じ生き物としての営みです。
物やサービスが乏しい田舎でも、その代わり多くの植物と昆虫があるではありませんか!
物やサービスがあふれているか。
昆虫や自然にあふれているか。
たったそれだけの違いです。
どちらの環境でも、生かし方しだいです。
昆虫や植物など、多くの「生」に触れることで、教科書だけでは学べない貴重な経験ができるに違いありません。
田舎育ちであることを恥じる必要はありません。
堂々と子どもを育ててあげましょう。