ある休日前夜、ふと、母が口にする言葉がありました。
はっとした表情をして、唐突に「明日の朝食は、外食でバイキングに行こう」と言い始めます。
「どうしたんだ? いきなり」と思います。
面白いことに、だいたい言い始めるのは母です。
おそらく母の頭の中では次のようなプロセスがあったのでしょう。
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こうした思考プロセスは、不思議なことに子どもでもよくわかります。
そういうこともあって、ときおり水口家では、休日の朝食として外食に行くことがありました。
いきなり朝から外食も悪くありません。
たまたま家の近くに、バイキング形式で朝食を提供するレストランがあり、そこによく行きました。
私は母の気持ちが見える一方で「やった!」という気持ちでいっぱいでした。
ほとんどの子どもは、バイキングが大好きです。
子どもが「バイキングが嫌いだ」という人を見たことがありませんね。
自分で好きな料理を自分で選べ、しかも食べ放題だからです。
子どもにとって「バイキング」は嬉しくてたまりませんし、私もその1人でした。
次の日、朝食としてバイキング形式のレストランへ外食することになりました。
外食に出かけると、意外な効果がありました。
家族全員が、確実に早起きをするようになります。
もちろん私も「バイキングのためなら」と思い、休日でも早起きをするようになりました。
家族全員が「明日は朝食に出かける」ということがわかっているので、休日の朝が引き締まりやすい。
しかも、朝から家族全員が必ず揃うことになります。
休日ですから、時間はゆっくりしていますし、会話も弾みやすい。
食べに行った帰りに、デパートに寄ってさらに時間をつぶすということも、珍しくありませんでした。
子どもを休日に早起きさせたければ、食い物の力です。