執筆者:水口貴博

「考える力」のある子どもに育てる30の方法

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「今知らなくてもいい」という言葉を、禁句にする。

「今知らなくてもいい」という言葉を、禁句にする。 | 「考える力」のある子どもに育てる30の方法

ある日、私は夕食の食材を買おうと、スーパーの食品売り場を歩いていました。

ちょうどそのとき、子ども連れの親子に出くわしました。

おそらく7歳前後でしょうか。

幼い男の子が、母親に「これは何?」と尋ねていました。

夕食の準備のため、母親がショッピングカートに入れるものに興味を持っているようです。

ふと、昔の自分を回想しました。

「そういえば昔、自分も同じようなことを口にしていた記憶があるなあ」

つい、昔の自分とその子とが頭の中で重なって、1人、感慨にふけっていました。

しかし、です。

母親が残念な言葉を言ってしまいます。

「今忙しいから。後でね。また今度ね」

子どもからの質問をごまかしていました。

母親は買い物に夢中で、子どもの相手をする余裕はないという様子でした。

子どもの残念そうな表情が忘れられません。

親の気持ちもわからないわけではありません。

おそらく夕食の時間まで余裕がなく、子どもの質問にいちいち答える余裕がなかったのでしょう。

子どもの質問に答えたい気持ちはあっても、限られた短い時間で説明するのは難しい。

こういうとき、どうすればいいのでしょうか。

そもそも時間ぎりぎりに買い物をするからいけません。

十分に時間がないから、子どもの質問に答える余裕もなくなります。

親は「あらかじめ子どもが興味を持つだろうな」ということを想定して、時間に余裕を持って買い物に出かければいい。

いつもより、ほんの10分早めに買い物に出かけるだけでもいい。

さらに余裕があれば、20分や30分早く買い物に出かけるのもいいでしょう。

子どもの質問に対応できる余裕は、ずいぶん変わるはずです。

せっかく子どもから質問してきた機会を、ぜひ十二分に生かしていきましょう。

「考える力」のある子どもに育てる方法(2)
  • いつもより10分早く、子どもと一緒に買い物に行く。
デパートほど、子どもに社会経験させる場所はない。

「考える力」のある子どもに育てる30の方法

「考える力」のある子どもに育てる30の方法
  1. すべての子どもは勉強したい気持ちがある。
    すべての子どもは勉強したい気持ちがある。
  2. 「今知らなくてもいい」という言葉を、禁句にする。
    「今知らなくてもいい」という言葉を、禁句にする。
  3. デパートほど、子どもに社会経験させる場所はない。
    デパートほど、子どもに社会経験させる場所はない。
  4. 食品売り場は、あらゆる人が元気になれる場所。
    食品売り場は、あらゆる人が元気になれる場所。
  5. お使いとはいえ、いい勉強です。<br>子どもの想像力を鍛える、いい機会になる。
    お使いとはいえ、いい勉強です。
    子どもの想像力を鍛える、いい機会になる。
  6. 大人と子どもとでは、見える景色が全然違う。
    大人と子どもとでは、見える景色が全然違う。
  7. 面倒見の悪い親のほうが、子どもはすくすく育つ?
    面倒見の悪い親のほうが、子どもはすくすく育つ?
  8. もたもたする時間は無駄ではない。<br>手足の運動神経のトレーニングになっている。
    もたもたする時間は無駄ではない。
    手足の運動神経のトレーニングになっている。
  9. 子どもが理解できないニュース番組は、親がわかりやすく説明する。
    子どもが理解できないニュース番組は、親がわかりやすく説明する。
  10. 生き物を飼うと、子どもの感情が豊かになる。
    生き物を飼うと、子どもの感情が豊かになる。
  11. 子どもから、赤ちゃんができる理由を質問されたときの答え方。
    子どもから、赤ちゃんができる理由を質問されたときの答え方。
  12. 重大ニュースは、危険を予知する機会に変えろ!
    重大ニュースは、危険を予知する機会に変えろ!
  13. 朝食のバイキングで、家族全体が引き締まる。
    朝食のバイキングで、家族全体が引き締まる。
  14. 普段は軽い調子でもいいが、しつけのときだけは厳しくなること。
    普段は軽い調子でもいいが、しつけのときだけは厳しくなること。
  15. 親が真面目な表情で語りかけると、子どもも真面目に考える性格になる。
    親が真面目な表情で語りかけると、子どもも真面目に考える性格になる。
  16. 「物は大事に扱いなさい」という親。<br>壊れにくい物を与えられる子。<br>ここに重大な矛盾がある。
    「物は大事に扱いなさい」という親。
    壊れにくい物を与えられる子。
    ここに重大な矛盾がある。
  17. 本当は、泣かない子より、泣ける子のほうが強い。
    本当は、泣かない子より、泣ける子のほうが強い。
  18. 「黙って言うことを聞きなさい」より「黙ってないで、言いたいことを言いなさい」
    「黙って言うことを聞きなさい」より「黙ってないで、言いたいことを言いなさい」
  19. なぜ、子どもははしゃぐのか。<br>大切な初心を忘れていませんか。
    なぜ、子どもははしゃぐのか。
    大切な初心を忘れていませんか。
  20. 「うるさい」と言うだけでは、子どもの教育にはなっていない。
    「うるさい」と言うだけでは、子どもの教育にはなっていない。
  21. 気分に流されず、子どものしつけに「一貫性」を持たせる。
    気分に流されず、子どものしつけに「一貫性」を持たせる。
  22. 一貫性を保てないときは、理由をつけてつじつまを合わせる。
    一貫性を保てないときは、理由をつけてつじつまを合わせる。
  23. 信用される人間に育てる2つのポイント。<br>「約束を守ること」と「嘘をつかないこと」。
    信用される人間に育てる2つのポイント。
    「約束を守ること」と「嘘をつかないこと」。
  24. 「いい質問だね」という言葉は、質問を褒めると同時に、質問者も褒めている。
    「いい質問だね」という言葉は、質問を褒めると同時に、質問者も褒めている。
  25. 「どこがわからないの?」と尋ねれば、問題の突破口は見いだせる。
    「どこがわからないの?」と尋ねれば、問題の突破口は見いだせる。
  26. 歩くペースを2分の1にすれば、発見は2倍に増える。
    歩くペースを2分の1にすれば、発見は2倍に増える。
  27. 昆虫たちとの触れ合いは、生と死について考えさせられる機会になる。
    昆虫たちとの触れ合いは、生と死について考えさせられる機会になる。
  28. 物やサービスがあふれる都会がいいとは限らない。<br>田舎には、都会にはない昆虫や大自然に囲まれる環境がある。
    物やサービスがあふれる都会がいいとは限らない。
    田舎には、都会にはない昆虫や大自然に囲まれる環境がある。
  29. 日記をつけると、なぜか子どものテストの結果がよくなる理由。
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  30. 過去にあった出来事を思い出すことで、子どもは落ち着いた性格になる。
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