知られていない話ですが、プロの選手には、面白い傾向があります。
「一流選手には、長男より次男が多い。長女より次女が多い」という結果です。
プロ野球選手は、次男が圧倒的に多い傾向があります。
たとえば、誰もが知っている野球界のヒーロー「王貞治」「長島茂雄」「イチロー」「松井秀樹」など、次男です。
大横綱といわれる「大鵬」「北の湖」「貴乃花」「朝青龍」にも兄がいます。
オリンピックに出場した選手の兄弟・姉妹関係を調査したリサーチ結果を見たことがあります。
長男・長女が全体のおよそ20パーセント、次男・次女がおよそ70パーセント、一人っ子がおよそ3パーセントという結果でした。
見てのとおり、圧倒的に次男が多いですね。
はたまた歴史上の偉人たちも、なぜか長男より次男が多い。
聖徳太子・坂本竜馬・織田信長も、次男です。
なぜ、次男ばかりがこれほど強くなるのでしょうか。
まず1つ目に挙げられる理由は「体格」です。
体格は、長男より次男、長女より次女のほうが身長は高くなりやすいです。
次男次女は、母親にとって二度目の出産になります。
つまり、すでに子宮が伸びているため、2人目のほうがお母さんのおなかの中でのびのび育ちやすくなります。
その結果、身長も高くなりやすい。
もちろんすべてがその限りではありませんが、傾向が強いのは事実です。
メンタル面にも違いが出てきます。
長男・長女は、親にとって初めての子どもです。
初めての子どもですから、親は懇切丁寧すぎる子育てをしてしまいがちです。
面倒見がいいのは素晴らしいですが、度合いにもよります。
面倒を見すぎてしまうと、子どもが試行錯誤したり努力したりする機会まで奪ってしまいます。
「面倒見がいい」と言えば響きはいいですが、あまりにやりすぎるのも問題です。
その点、次男や次女は違います。
親には、2人目の子どもです。
育児については慣れがあるため「このくらいはほうっておいても大丈夫だろう」「このくらいは安全だ」と、手を抜きやすくなる。
そのうえ、2人目の子どもですから、次男・次女の世話に割ける時間はどうしても少なくならざるを得ない、という事情もあります。
結果として「いい意味」で、子どもをほったらかしにします。
これがいい。
次男や次女は、親が面倒を見てくれないので、子どもなりに努力をしようとします。
親からの面倒見が少ない分、わからないことは自分で試行錯誤します。
「自分のことは自分でやる」という習慣も身につきやすい。
常に年上の兄や姉の存在がいるので、競争心を燃やしやすいです。
その結果、自立心の成長が促され、優れた精神力を兼ね備えやすくなります。
だから、オリンピック選手には、次男・次女が多いです。
「面倒見のいい親=子育て上手な親」とは限りません。
面倒見が悪いほうが、子どもは強く成長するとは皮肉ですが、そういう現実があるのもたしかなのです。