執筆者:水口貴博

「考える力」のある子どもに育てる30の方法

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本当は、泣かない子より、泣ける子のほうが強い。

本当は、泣かない子より、泣ける子のほうが強い。 | 「考える力」のある子どもに育てる30の方法

「強い子に育ってほしい」

子どもが大人へと成長し、社会に出ることを考える親なら、ある程度、強さを身につけて育ってほしいと願うでしょう。

そういう気持ちから、親としては「泣かない」というしつけをしてしまいがちです。

転んだとき「泣かない!」と言うまでは問題ありません。

小さな痛みくらい涙を見せずにこらえられるのは、強さの証しです。

多少の肉体的痛みや精神的痛みがあっても、すぐ泣かないことも大切です。

勉強にしろスポーツにしろ、涙を辛抱しなければ、乗り越えられません。

しかし、何でもかんでも泣かないことばかりしつけると、子どもはどうなるでしょうか。

あらゆる場面に泣かないことを禁止するようになると、子どもとしては「とにかく泣くのは悪いことなんだ」と思うようになります。

すると、いかなるときも泣くのを我慢するようになります。

何があっても弱音を吐かず、涙を見せないのは強いように思えます。

一見すれば、精神力の強い人間に育つように思われますが、実際はストレスをため込みやすい性格になってしまいます。

我慢は大切ですが、それでもそればかりでもいけません。

鬱病にかかりやすい人は、普段、泣かない人に多いと聞きます。

愚痴をこぼさず、真面目に働き、つらいことがあっても涙をみせません。

泣かないから、ため込みやすく、あるときから体調に異変を来します。

泣くことは、ストレスを吐き出すためにとてもいい効果があります。

悲しい映画を見て泣くとすっきりするのは、ストレスを吐き出すからです。

強くなりたければ、適度に泣くほうがいい。

「泣ける子」に育てます。

「泣ける」というのは「泣く・泣かない」を自分でコントロールできている状態です。

泣こうと思ったら泣けるが、我慢もできる。

状況に応じて涙を我慢し、状況によっては自分から積極的に泣ける、ということです。

この両方を兼ね備えています。

本当に強い人は、泣ける人です。

うまくストレスを発散させることができるということです。

ストレスを吐き出せられる能力があるから、肉体的・精神的苦痛にも耐えられる余裕が生まれます。

映画を見て泣いたり、友人に愚痴を聞いてもらったり、回想して泣いたりなど、強い人ほど泣き上手です。

泣かない子が強い子とは限らないのです。

「考える力」のある子どもに育てる方法(17)
  • 泣ける子に育てる。
「黙って言うことを聞きなさい」より「黙ってないで、言いたいことを言いなさい」

「考える力」のある子どもに育てる30の方法

「考える力」のある子どもに育てる30の方法
  1. すべての子どもは勉強したい気持ちがある。
    すべての子どもは勉強したい気持ちがある。
  2. 「今知らなくてもいい」という言葉を、禁句にする。
    「今知らなくてもいい」という言葉を、禁句にする。
  3. デパートほど、子どもに社会経験させる場所はない。
    デパートほど、子どもに社会経験させる場所はない。
  4. 食品売り場は、あらゆる人が元気になれる場所。
    食品売り場は、あらゆる人が元気になれる場所。
  5. お使いとはいえ、いい勉強です。<br>子どもの想像力を鍛える、いい機会になる。
    お使いとはいえ、いい勉強です。
    子どもの想像力を鍛える、いい機会になる。
  6. 大人と子どもとでは、見える景色が全然違う。
    大人と子どもとでは、見える景色が全然違う。
  7. 面倒見の悪い親のほうが、子どもはすくすく育つ?
    面倒見の悪い親のほうが、子どもはすくすく育つ?
  8. もたもたする時間は無駄ではない。<br>手足の運動神経のトレーニングになっている。
    もたもたする時間は無駄ではない。
    手足の運動神経のトレーニングになっている。
  9. 子どもが理解できないニュース番組は、親がわかりやすく説明する。
    子どもが理解できないニュース番組は、親がわかりやすく説明する。
  10. 生き物を飼うと、子どもの感情が豊かになる。
    生き物を飼うと、子どもの感情が豊かになる。
  11. 子どもから、赤ちゃんができる理由を質問されたときの答え方。
    子どもから、赤ちゃんができる理由を質問されたときの答え方。
  12. 重大ニュースは、危険を予知する機会に変えろ!
    重大ニュースは、危険を予知する機会に変えろ!
  13. 朝食のバイキングで、家族全体が引き締まる。
    朝食のバイキングで、家族全体が引き締まる。
  14. 普段は軽い調子でもいいが、しつけのときだけは厳しくなること。
    普段は軽い調子でもいいが、しつけのときだけは厳しくなること。
  15. 親が真面目な表情で語りかけると、子どもも真面目に考える性格になる。
    親が真面目な表情で語りかけると、子どもも真面目に考える性格になる。
  16. 「物は大事に扱いなさい」という親。<br>壊れにくい物を与えられる子。<br>ここに重大な矛盾がある。
    「物は大事に扱いなさい」という親。
    壊れにくい物を与えられる子。
    ここに重大な矛盾がある。
  17. 本当は、泣かない子より、泣ける子のほうが強い。
    本当は、泣かない子より、泣ける子のほうが強い。
  18. 「黙って言うことを聞きなさい」より「黙ってないで、言いたいことを言いなさい」
    「黙って言うことを聞きなさい」より「黙ってないで、言いたいことを言いなさい」
  19. なぜ、子どもははしゃぐのか。<br>大切な初心を忘れていませんか。
    なぜ、子どもははしゃぐのか。
    大切な初心を忘れていませんか。
  20. 「うるさい」と言うだけでは、子どもの教育にはなっていない。
    「うるさい」と言うだけでは、子どもの教育にはなっていない。
  21. 気分に流されず、子どものしつけに「一貫性」を持たせる。
    気分に流されず、子どものしつけに「一貫性」を持たせる。
  22. 一貫性を保てないときは、理由をつけてつじつまを合わせる。
    一貫性を保てないときは、理由をつけてつじつまを合わせる。
  23. 信用される人間に育てる2つのポイント。<br>「約束を守ること」と「嘘をつかないこと」。
    信用される人間に育てる2つのポイント。
    「約束を守ること」と「嘘をつかないこと」。
  24. 「いい質問だね」という言葉は、質問を褒めると同時に、質問者も褒めている。
    「いい質問だね」という言葉は、質問を褒めると同時に、質問者も褒めている。
  25. 「どこがわからないの?」と尋ねれば、問題の突破口は見いだせる。
    「どこがわからないの?」と尋ねれば、問題の突破口は見いだせる。
  26. 歩くペースを2分の1にすれば、発見は2倍に増える。
    歩くペースを2分の1にすれば、発見は2倍に増える。
  27. 昆虫たちとの触れ合いは、生と死について考えさせられる機会になる。
    昆虫たちとの触れ合いは、生と死について考えさせられる機会になる。
  28. 物やサービスがあふれる都会がいいとは限らない。<br>田舎には、都会にはない昆虫や大自然に囲まれる環境がある。
    物やサービスがあふれる都会がいいとは限らない。
    田舎には、都会にはない昆虫や大自然に囲まれる環境がある。
  29. 日記をつけると、なぜか子どものテストの結果がよくなる理由。
    日記をつけると、なぜか子どものテストの結果がよくなる理由。
  30. 過去にあった出来事を思い出すことで、子どもは落ち着いた性格になる。
    過去にあった出来事を思い出すことで、子どもは落ち着いた性格になる。

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