上達は、常に右肩上がりのカーブを描くとは限りません。
特に「レベルアップ」に関しては、直線的な成長ではなく、階段状に起こるのが特徴です。
練習しても、特にこれといった上達が見られず、スキルが伸び悩むことがあります。
停滞期(プラトー)は誰にでも訪れます。
しかし、そこで諦めず、根気よく練習を続けることが大切です。
しばらく停滞が続いた後、ある日突然「ぽん」と上達する瞬間が訪れます。
今までできなかったことが、急にできるようになります。
今まで理解できなかったことが、急に理解できるようになります。
突然新しい自分になったような感覚が得られるのです。
これがレベルアップです。
一定の経験値を積んだことで、次の段階に進めたのです。
この仕組みは、ロールプレーイングゲーム(RPG)と似ています。
レベルアップは、敵を1体倒したからといって、すぐ起こるわけではありません。
レベルアップには「必要な経験値」があり、それを満たして初めて次のレベルに進めます。
またレベルが上がるごとに、次のレベルアップに必要な経験値も増えます。
つまり、上達すればするほど、より多くの努力が必要になるということです。
現実もこれと同じです。
「なかなか上達しないなあ」と感じたときは「レベルアップは階段状に起こるもの」という法則を思い出してください。
この法則を知っていれば、停滞期に不安を感じることがなくなります。
「今は経験値をためている状態だ」と思えれば、落ち着いて、これまでどおりの練習を続けられるようになります。
たとえ表面的には上達が見られなくても、着実に経験値は積み上がっている状態であれば、問題ありません。
地道にこつこつ練習を積み重ねていけば、必ずレベルアップの瞬間が訪れます。
もちろん単純な練習の繰り返しでもレベルアップは可能です。
しかし、それだけでは時間がかかりすぎることがあります。
簡単な練習では、得られる経験値が小さく、必要量に達するまで時間がかかってしまうからです。
レベルが高くなるにつれて、次のレベルに到達するには、より多くの経験値が必要になります。
勝負の世界では、結果を出すまでにタイムリミットが設けられていることもありますね。
そこで、より効率的にレベルアップをするための工夫があります。
より厳しい練習に打ち込むのです。
厳しい練習のほうが、得られる経験値が大きくなります。
筋トレで筋肉がついてきたら負荷を上げるように、スキルも上がってきたら練習の難度を上げる必要があります。
ただし、あまり無理をすると、心身に大きな負担がかかります。
負荷を上げるときは、無理のない範囲で、少しだけ上げるのがコツです。
レベルアップが階段状に起こるように、かける負荷も階段状に上げていくのです。
つらく感じるかもしれませんが、効率的に成長するためには避けて通れない道なのです。