ある不動産会社が、北向きの部屋の借り手がなかなか見つからず困っていました。
不動産業界では、一般的に南向きの部屋が人気です。
南向きの部屋は日当たりが良いので人気がある一方、北向きの部屋は日当たりが悪く、避けられる傾向にあります。
「北向きの部屋の人気を出す、良い方法はないだろうか」
そこで不動産屋は、昨今の事情を逆手に「ある売り文句」を思いつきました。
「地球温暖化の影響もあるので、これからの時代、北向きの部屋がおすすめです」と言ったのです。
すると、あっさり借り手が見つかったのです。
事実、昨今の夏は「暑い」というより「熱い」がしっくりくるようになっています。
日本のどこでも、夏は30度以上が当たり前になっていて、35度以上の猛暑日すら多くなっています。
日当たりが良いとはいえ、夏場の日当たりは強烈すぎることがあります。
なかでも角部屋・南向きの二面遮光となると、強い日差しがダブルで入ってくるため、もはや灼熱地獄です。
長時間のエアコンをつけていると電気代が跳ね上がって家計を圧迫し、熱帯夜ともなれば睡眠にも影響します。
南向きの部屋に引っ越したものの、夏は日当たりが良すぎて後悔するというケースは少なくありません。
そう考えると、あえて南向きの部屋は避け、北向きの部屋に住むという選択も一理あるのです。
ものは言いようですね。
デメリットをメリットとしてうまく表現できればいいのです。
大切なのは「視点」と「言い方」です。
デメリットは、視点を変え、言い方を工夫すると、メリットになることが多いもの。
それは「ものは言いよう」で実現できます。
今あなたが行き詰まっていることも、視点を変えれば、突破口が見いだせるかもしれません。