外を歩いていると、鳥の巣を見つけることがあります。
街路樹の上、電柱のパイプ穴、民家の軒先。
巣では、鳥の赤ちゃんのぴいぴい鳴きながら餌を待っていることが多いですね。
親鳥が餌をくわえて帰ってくると、巣で待っているひな鳥が、大きな口を開けてぱくぱく食べます。
実に癒やされる光景です。
さて、そんな鳥の巣ですが、見つけたとき、思い巡らせてほしいことがあります。
親鳥の仕事に驚いてほしいのです。
「立派な鳥の巣をよく作ったものだ!」と。
鳥の巣は、枯れ枝や落ち葉などで作られています。
親鳥が、枯れ枝や落ち葉をかき集めてようやく作りました。
それはそれは膨大な手間暇があったことでしょう。
実際に枯れ枝や落ち葉を集めて、鳥の巣を作ってみてください。
いかに大変な仕事なのか実感できます。
こつこつ地味な作業の連続で、膨大な時間と労力が必要です。
人間ですら作るのが大変なのに、鳥はくちばしだけで作りました。
手作業ならぬ、くちばし作業です。
しかも鳥の巣は、高くて不安定なところにあります。
地上の安定したところで作るのすら大変なのに、よりによって高くて不安定なところに作っているのです。
作っている途中で落ちたら、一から作り直しです。
おそらく私たちが見ていないところで、何度か「一からやり直し」を経験しているに違いありません。
鳥の巣は、親鳥が時間と労力をかけた仕事の結果なのです。
この事実に気づけば、鳥をばかにできなくなります。
「すごい!」「大したものだ!」と称賛したくなるでしょう。
鳥の巣を見て終わりになりがちですが、それは親鳥が命を削って作った作品です。
素晴らしい工作物です。
親鳥の仕事といい努力といい、感服に値します。
子どものために頑張るのは、人でも鳥でも同じなのです。
鳥の巣を見つけると「自分も頑張ろう!」とパワーをもらえます。
やる気や元気をもらえます。
私たちも鳥に負けていられません。
鳥の巣は、親鳥による血と汗の結晶なのです。