仕事を長く続けたいなら、熱くなってはいけません。
めらめら情熱を燃やしてはいけません。
意欲や熱意を発揮するのは注意が必要です。
暑いほうがいいではないかと思いますが、ここが落とし穴です。
ちまたでは熱くなることを勧める声が聞かれます。
「熱い気持ちで取り組め!」
「熱意がないといけない!」
「熱くならないといい仕事はできない!」
熱くなったほうが、勢いが生まれ、スピードも出るでしょう。
しっかり気合が入るので、パワーも発揮しやすくなります。
熱くなるとストッパーが外れ、限界を超えた力を発揮しやすくなるでしょう。
120パーセントの実力を発揮できることも不可能ではありません。
情熱は、ないよりあったほうがいいのは疑いようのない事実です。
では、情熱があればあるほどいいかというと、そうではないのです。
あくまで仕事を長く続けたいなら、熱くなるのはよくありません。
むしろ熱くならないほうが賢明です。
ずっと熱い状態を維持したいところですが、現実は違います。
熱くなるとどうなるか。
息切れするのです。
最初は調子がよくても、長続きしません。
一時的にパワーやスピードが出ても、途中でバテてしまい、急に減速します。
心が折れてしまったり、不調を来したりするのです。
マラソンと同じです。
最初にスピードを出して飛ばしすぎると、無酸素運動の状態になります。
途中からバテてしまい、思うように走れなくなります。
苦しみに耐えきれず限界に達すると、棄権することになるのです。
熱くなるのは「長く続ける」という意味において、リスクしかありません。
プロの仕事を見てください。
プロは必ず淡々と取り組んでいます。
毎日淡々と仕事をしています。
喜怒哀楽が小さく、あっさりしています。
常に一定の結果を出し続けています。
派手なところはなく、心配になるほど地味です。
淡々としているから長く続けることができます。
長く続けることができるから実力が積み重なります。
小さな積み重ねがあるレベルに達したとき、大きな実を結ぶのです。
淡々とすることにネガティブなイメージを持つ人がいますが、逆です。
淡々とすることはポジティブなことです。
仕事を長く続けたいなら、淡々とした取り組み方を心がけてください。
淡々とするから安定します。
平常心も保ちやすくなります。
ゆっくりマイペースでランニングをしているイメージです。
淡々と取り組むと、余計なエネルギーの消耗が抑えられ、節約モードになります。
節約モードになるから疲れにくくなり、結果として長続きするのです。
熱くなったほうが実力を発揮しやすいといいますが、逆です。
実際のところ淡々と取り組むほうが、実力を発揮しやすいのが現実です。
派手なところはなく地味ですが、これがいいのです。
淡々としているほうが、冷静でいられる上「いつもどおり」の状態になるため、本来の実力を発揮しやすいのです。
もちろん熱くなるのがいけないというわけではありません。
熱くなるなら、場面を選ぶことです。
局面や勝負所など、大事な場面だけにしておくのが賢明です。
長く続けたいなら淡々と取り組みましょう。
頑張る必要もありません。
気合を入れることも覇気を出すことも不要です。
強火は厳禁です。
中火でもまだ危ない。
弱火でいいのです。
弱火でぐつぐつ煮込むようなイメージです。
情熱を燃やすなら、静かに燃やすことです。
静かに情熱を燃やすことが、一番大きな成果を発揮します。
力を抜いて淡々とこなすのみ。
淡々と取り組むことが、成功体質です。