頭が固くなる原因の1つ。
それは「先入観」です。
私たちは教育を通して、多くの知識を吸収していきます。
知識は、便利で有用です。
どう生活していけばいいか、どう経済が動いているのか、どう国が運営されているのか。
物事を学ぶにつれて、世の中のことがわかるようになります。
常識を身につけていくにつれて、スムーズな生き方や振る舞い方がわかるようになります。
スムーズに暮らすために、知識はなくてはなりません。
その一方で、知識にはリスクもあります。
知識を学ぶにつれて、固定化された観念ができてしまい、それが先入観へと変わっていきます。
先入観があると、物事を一方的・限定的・固定的に考えてしまい、視野が狭くなります。
無意識のうちに「こういうものだ」という思い込みが思考を支配して、自由な思考を妨げてしまうのです。
事実、頭が固い人ほど、たくさんの先入観を持っています。
博識な人や学歴の高い人は、知識が多い分だけ、先入観も多い傾向があります。
決めつけたり思い込んだりしていると、どんどん頭が固くなります。
知識に自信を持つのはいいですが、知識を盲信するのは注意が必要です。
知識がすぐ先入観に変わるわけではありませんが、知識一辺倒にならないよう注意することが大切です。
頭を柔らかくするためには、ゼロベースで考えることが大切です。
既成概念を捨て、フラットな状態で考えてみましょう。
こだわりや価値観はいったん忘れるようにします。
常識・慣習・前提条件があったとしても、気にしないようにします。
「頭の中を白紙の状態にする」ということです。
真っ白な状態をイメージしながら、いったん心や思考をリセットしてみましょう。
知識を忘れることは難しくても、無視することなら、努力次第でできるでしょう。
知識は「盲信」するのではなく「参考」と考えるくらいにしておくのが賢明です。
知識と一定の距離感を保てば、振り回されなくて済みます。
ゼロベースで考えることで、縛られた考え方から解放され、柔らかい頭を手に入れることができるはずです。
意識さえすれば、今すぐにでも実行できます。
「今から自分は生まれ変わる」という気持ちになって、さっそく今から意識してみてください。
なかなかゼロベースで考えられないなら、幼少期の自分をイメージするのも1つの方法です。
あなたは幼い子どもだったころ、世の中をありのままに見ていたでしょう。
まだ知識も常識も身につけておらず、ゼロの状態で世の中を見ていたはずです。
子どもの頃に戻ったつもりで、物事を見たり接したりすれば、先入観を振り切りやすくなります。
昔の自分を思い出して、当時の様子を振り返ってみましょう。
自然と真っ白な心がよみがえってくるはずです。