本屋に行くと、頭を柔らかくする本を見かけることがあります。
「頭が柔らかくなる本」
「頭を柔らかくする問題集」
「頭が柔らかくなる脳のトレーニング」
こうしたタイトルの本があれば、興味が出てくるでしょう。
「これを活用すれば、きっと頭が柔らかくなるだろう」
そう思って手に取り、利用したくなるかもしれません。
本を開くと、頭をひねる問題がずらっと並んでいます。
どの問題も、想像力や発想力が求められるものばかり。
頭を柔らかくする考え方を学んだり、問題を解いて慣れたりすることで、頭を柔らかくしていきます。
さて、頭を柔らかくする本に効果はあるのでしょうか。
少なくとも無駄ではないでしょう。
頭を柔らかくするためには「方法論」があります。
頭を柔らかくする本には、頭を柔らかくするコツやヒントがたくさん詰まっているでしょう。
1つの価値観や考え方にとらわれないための、ヒントを学んだり発想力を鍛えたりするうえでは役立つはずです。
また、頭を柔らかくする問題を解いていくことで、慣れたりコツをつかんだりできるはずです。
創意工夫が詰まった問題を解いていくことで、想像力や発想力が刺激され、思考力を活性化できます。
頭を柔らかくするトレーニングの1つになるのは間違いありません。
では、本や問題集で十分かというと、それは違います。
頭を柔らかくする本や問題集だけで、すべて完結させるのはよくありません。
頭を柔らかくする本とはいえ、ヒントにすぎません。
ヒントを知っただけでは、頭を柔らかくすることはできません。
そもそも「こうすれば頭が柔らかくなる」という考え方が、すでに固定的であるため、注意が必要です。
物事を限定的に捉えていること自体が、すでに頭を固くする可能性があります。
実際に頭を柔らかくするためには、座学だけでなく、しっかり生活の中で実践していくことが必要です。
また、問題集についても注意が必要です。
問題集とはいえ、すべてのパターンを網羅しているわけではないでしょう。
100ページには、100ページ分の問題しかありません。
本に書かれている内容は、あくまでサブにすぎません。
頭を柔らかくするためには、1つの考えにとらわれず、さまざまな価値観を取り入れることが必要です。
頭を柔らかくする本や問題集には利用価値があるものの、傾倒するのは要注意。
あくまで「サブ」「参考」「手始め」としての利用にとどめるのが賢明です。
このことは、頭を柔らかくするゲームについても同じことが言えます。
頭を柔らかくするためのトレーニングは、実生活にあります。
勉強、仕事、運動、節約、家事、恋愛、人付き合い。
さまざまな課題に触れながら、悩んだり考えたりすることで、頭を柔らかくしていけます。
実生活こそ、頭を柔らかくする教科書であり、問題集なのです。