頭を柔らかくするためには、ある習慣を心がけましょう。
それは「人の気持ちを理解する習慣」です。
つまり「相手の立場を想像して、その人の気持ちを察する」ということです。
もちろん本当の気持ちは、本人しかわかりません。
自分は自分であり、他人は他人です。
物理的に別々なので、相手の心情を理解するのは難しいように思えます。
しかし本人しかわからなくても、想像することならできるはずです。
「気持ちを理解したい」
「少しでも相手の心に寄り添いたい」
温情の気持ちがあれば、具体的に想像しやすくなります。
自分が本人になったつもりで想像力を働かせれば、その人の苦労・悩み・心情を理解しやすくなります。
本当の心情は本人にしかわかりませんが、態度や表情から察することならできるはずです。
できる範囲でかまいません。
自分が本人になったと仮定して、具体的に想像してみましょう。
人の気持ちを理解する習慣は、想像力を鍛えるだけでなく、頭を柔らかくすることに役立ちます。
たとえば、身近にお金持ちの人がいるとします。
「いいな」「羨ましい」「何でもできるね」と思いがちですが、本当にそうでしょうか。
その人になったつもりで、どう感じ、どんな生き方になるか、じっくり想像してみましょう。
「いろんな人から借金をせがまれて大変」
「お金目当ての人が多くて、かえって人を信用できなくなった」
「年収は高くても、仕事が忙しすぎて、意外と幸福度は低い」
「セキュリティー対策で悩まされている」
「周りからひがまれるばかりで、肩身の狭い思いをしている」
本人になったつもりで想像してみると、意外な世界が見えて驚かされるでしょう。
今までとは違った見方や感じ方をして、印象が変わることもあるはずです。
自分の先入観に気づかされることも少なくありません。
育児をしている主婦がいるとします。
かわいい子どもとの触れ合いで、毎日幸せでいっぱいだろうと思うかもしれませんが、それは一方的な見方です。
こういうときこそ、人の気持ちを理解する習慣です。
相手の立場になったつもりで想像力を働かせると、違った印象を受けることがあります。
「育児が忙しすぎて、自分のやりたいことが何もできない」
「子どもの夜泣きが多くて、睡眠不足の毎日だ」
「育児が思いどおりにいかず、自己嫌悪になっている」
「しゅうとめから育児の文句を言われて困らされている」
「すべてから解放されたい気持ちで鬱状態になりかけている」
表向きは幸せそうに見えても、実際は不満とストレスを抱えていて、爆発寸前かもしれません。
人の気持ちを理解する習慣は、余裕がないとなかなかできませんが、できるだけ挑戦してみてください。
常に心がけるのが難しければ、ときどき心がけるだけでもかまいません。
完全な理解は難しくても、部分的な理解ならできるはずです。
人の気持ちを理解する習慣は、視野や価値観の拡大に貢献します。
人の気持ちを理解する習慣があると、頭が柔らかくなるのです。