問題解決の手段を考えるとき、どう考えますか。
普通は原因から結果に向けた考え方が多いのではないでしょうか。
「これをすれば、どうなるだろうか」
「これをすれば、こうなるだろう」
ある選択肢に取り組んだときの結果を、1つずつイメージします。
例えるなら、スタートからゴールを見るようなイメージです。
もちろん悪い考え方ではありません。
想像力を働かせれば、ある原因に着手したときの結果を予想できるでしょう。
想像力があれば、実際に行動しなくても、ある程度先のことが予想できます。
さまざまな選択肢を試したときの未来を予想することで、ミスを減らしたり失敗を防いだりできます。
最大限に想像力を駆使すれば、成功に導けるに違いありません。
しかし、原因から結果を考える方法では、考える量が膨大になります。
選択肢の数とはいえ、膨大です。
選択肢を、1つずつ吟味しなければいけません。
100種類の選択肢があれば、100通りのパターンを考える必要があります。
1つの選択肢が、2つや3つのパターンに枝分かれすることも少なくありません。
考えるべきことが多くなると、時間がかかり、ストレスも倍増します。
最適な結果を出す前に疲れ果ててしまうのです。
では、どうすればいいか。
具体的な解決策を考えるなら、逆に考えたほうが効果的です。
まず結果をイメージして、その結果を実現するための方法を考えます。
例えるなら、ゴールからスタートを見るようなイメージです。
これを「結果逆算法」といいます。
結果から逆算していけば、想像が具体的になるため、必要な選択肢を絞りやすくなります。
視点が変わることで、ユニークなアイデアも出やすくなります。
思考プロセスをショートカットでき、具体的な解決策を見いだしやすくなるのです。
たとえば「仕事が楽しくなるアイデア」を考える場面があるとします。
ぱっと思い浮かんだ選択肢から結果をイメージするかもしれませんが、こういうときこそ結果逆算法です。
まず、にこにこしながら仕事を楽しんでいる自分をイメージします。
ぼんやりイメージするのではなく、できるだけ鮮明にイメージしましょう。
そして次に、楽しく仕事をしている自分になる方法を考えてみます。
「人間関係を改善すればいいのではないか」
「遊び心を大事にすればいいのではないか」
「仕事道具に面白い装飾をすればいいのではないか」
結果から逆に考えていけば、より具体的な発想ができるようになります。
結果逆算法には「明るい気持ちになれる」というメリットもあります。
先に成功イメージから考えているため、ポジティブな気持ちになれます。
「早く実現させたい!」「どうすればいいだろうか」と、わくわくしながら楽しくアイデアを考えていけるでしょう。
実現させたい気持ちが高ぶり、モチベーションも高くなります。
まず先に結果から考えてみてください。
結果から逆算すると、思考プロセスをショートカットできるのです。