アイデアが出るだけで満足してはいけません。
アイデアが出たら、それだけで一仕事を終えた気になるかもしれません。
秀逸なアイデアでも出ようものなら、偉業を成し遂げた気になる人もいるでしょう。
「ついにアイデアが出た。これで成功するだろう」
ほっと胸をなで下ろし、一息入れようと思う。
もちろん休憩を挟むのはいいですが、アイデアが浮かんだ後が大切です。
アイデアだけでは「頭の中で浮かんだ考え」にすぎません。
アイデアが出ただけでは、どれだけ秀逸な内容であろうと、まだ現実に何も生んでいません。
大切なことは「アイデアを形にする」という作業です。
アイデアが出たら、そこで満足して終わるのではなく、形にしましょう。
行動が必要なので面倒に感じるかもしれませんが、形にすることは重要なポイントです。
素晴らしい物語が思いついたなら、きちんと書いて文章にしましょう。
書き足りないところは、後から書き足していけばいい。
実際に書いてこそ、目に見える形になります。
ユニークなデザインが思いついたら、実際に絵を描いてみましょう。
頭の中のキャンパスではなく、実際のキャンパスに描くことが大切です。
下手でも一部でもいいので、手を動かして、描ける範囲で書いてみます。
メロディーのインスピレーションが湧いたら、実際に作曲して、演奏してみます。
一部でもいいので、形として残すことが大切です。
調子がよければ、一気に最後まで完成させるのもいいでしょう。
きちんとした形にするのが難しいなら「試作品」という形でもかまいません。
「アイデアが熟すまで待ちたい」
「アイデアをもっと煮詰めてから形にしたい」
そう思う人もいるかもしれませんが、その考えはよくありません。
アイデアの成熟を待っていると、いつまで経っても形にできないでしょう。
永遠の空想家で終わってしまいます。
アイデアは、形にしながら成熟させていくものです。
余計なプライドは捨て、形にする勇気を出してください。
むしろ「アイデアが出た後が本番」と思うようにしたい。
最後まで形にできなくても、できるところまで形にするだけでもかまいません。
笑われたら、耐えればいいだけ。
失敗したら、やり直せばいいだけ。
怒られたなら、謝ればいいだけです。
中途半端な未完成で大いに結構です。
未熟でも駄作でもいいので、まず形にすること。
形にしてこそ、アイデアに魂が吹き込まれるのです。