技能を身につけるには、練習が欠かせません。
練習問題を解く。
スポーツの練習をする。
資料作成の練習をする。
いきなり本番に挑むのは、惨敗をしに行くようなもの。
練習量に応じて技能が身につき、習熟度も上がり、スムーズに行えるようになります。
練習は裏切りません。
こつこつ練習を続けていくことで、着実に実力を身につけていけます。
しかし、練習だけではいけないのです。
練習はあくまで練習です。
いくら失敗してもやり直しができます。
緊張感もほとんどありません。
恥をかいたり、悔しがったりする場面もありません。
練習だけでは、本番でどのくらい通用するかわかりません。
練習ばかりでは「できる」と思い込んでしまい、うぬぼれたり傲慢になったりします。
当然ですが、自分に先入観や固定観念があっても、なかなか気づくチャンスがありません。
練習だけで先入観はなくせないのです。
そこで必要なのが「本番」です。
練習だけでなく、本番も経験してみましょう。
本番に挑むと、練習だけではわからなかったことがわかるでしょう。
「簡単」と思っていても、実際はもっと難しいかもしれません。
「できる」と思っていても、できるつもりになっているだけかもしれません。
「自分がすごい」と思っていても、世の中を広く見渡せば、もっとすごい人はまだまだ大勢いるでしょう。
実際に本番を経験してみると、自分の誤解や勘違いに気づけるでしょう。
練習ではうまくできていても、本番になると独特の雰囲気と緊張感があって、うまくできない状況はよくあること。
たとえば、勉強していることがあるなら、試験を受けてみます。
自分では「正しい」と思っていても、試験を受けてみると、間違いというのはよくあること。
実際に試験を受けてみると、自分の誤解や理解不足に気づけます。
ダンスの練習をしているなら、実際に大会に出場してみます。
大会では、点数や順位がつけられ、刺激になるでしょう。
自分より優れた出場者を見ることで「自分はまだまだ未熟者だ」と気づかされることもあるはずです。
資料作成ソフトの使い方を練習しているなら、実際に仕事で活用してみます。
実践で試してみると、どれだけ仕事で通用するスキルなのかよくわかるでしょう。
本番を経験することで、練習だけではわからなかった誤解や勘違いに気づきやすくなります。
いつの間にか発生していた先入観・偏見・固定観念にも気づきやすくなるのです。