議論・討論・話し合い。
話し合いの中で「それは違う」と思う意見を言われることもあるでしょう。
そんなとき、とっさに否定したくなりますが、ここが注意ポイントです。
納得できなくても、いきなり否定するのはよくありません。
「それは絶対違う」
「受け入れることはできない」
「あなたの考えは間違っている」
いきなり相手の意見を否定すると、そこで話が中断します。
言い方によっては、相手をむっとさせてしまうでしょう。
自分の意見を否定されて嬉しい人はいません。
時には喧嘩に発展してしまう可能性もゼロではありません。
きちんと相手の話を聞かないで否定するのは、話し合いとしてふさわしくない態度です。
往々にして違和感のある意見ほど、自分にはない価値観である可能性が高い。
いきなり相手の意見を否定すると、新しい価値観を受け入れるチャンスまで失います。
では、どうするか。
相手の意見は何であれ、まず受け入れましょう。
「たしかにそうですね」
「なるほど。一理ありますね」
「その考え方も大切ですね」
肯定の意味が伝われば、相手も「自分の意見が受け入れられた」と安心できるでしょう。
反発を感じる意見ほど、ぐっと我慢して、まず大切に受け入れてみてください。
いったん受け入れることで、自分の中に新しい価値観を取り込めます。
それが自分の中で消化できるかどうかは別として、まず自分の中に取り込むことです。
取り込まないと、吸収することもできません。
心を広げて「そういう考え方もあるかもしれない」と思えば、受け入れられる範囲が広がります。
最初は納得できなくても、一度受け入れてみると、後から納得できるようになることがあります。
最初は意味がまったく理解できなくても、一度受け入れてみると、後から意味を理解できることがあります。
こうすれば、余計な反発を避けながら、新しい価値観を受け入れていけます。
結果として、先入観・偏見・固定観念の解消にもつながっていくのです。
「それでは反対意見が言えない」と思いますが、もちろんずっと我慢するわけではありません。
反対意見を言うなら、受け入れた後に言うといいでしょう。
相手の話を受け入れてから反論意見を述べれば、相手は比較的穏やかに聞けるでしょう。
建設的な話し合いを進めていけます。