公開日:2023年6月21日
執筆者:水口貴博

人生の落とし穴を避ける30の方法

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「仕事を断らない主義」は、立派であっても非常にリスキー。

「仕事を断らない主義」は、立派であっても非常にリスキー。 | 人生の落とし穴を避ける30の方法

「来た仕事は断りません」

「依頼された仕事は必ず引き受けます」

世の中には「仕事を断らない主義」の人がいるものです。

仕事を断らない主義の人がいると「仕事のできる人」という感じがします。

仕事ができて、自分に自信がある様子がうかがえます。

頼りがいがあって、責任感が強く、プロフェッショナルという印象を受けるでしょう。

「私は来た仕事を断らないポリシーです」と言えば、誰の目にもかっこよく映ります。

周りから「プロですね」「社会人の鏡ですね」と称賛されるでしょう。

成功者のインタビューでも「仕事を断らない」という類いの話がよく登場します。

そういう話をよく見聞きするので「私も仕事を断らない主義でいこうかな」と考えがちです。

しかし、ここは肝心です。

たしかに仕事を断らない主義は立派なことではありますが、大きなリスクを潜んでいます。

人間は、無限に仕事ができるわけではありません。

どれだけ仕事ができる人でも、キャパシティーには限界があります。

依頼されるがままどんどん仕事を引き受けていたら、体を壊すのは時間の問題です。

いつかキャパシティーはゼロになり、大変なことになります。

すでに引き受けている仕事の質を落としかねないのです。

鬱病になった人は、真面目で責任感が強い人が多く「来た仕事は断らない」という働き方がよく見られます。

どんどん仕事を引き受けてしまったため、限界を超えてしまい、体を壊すことになったのです。

「私は仕事を断らない主義です。今まで一度も断ったことがありません」と豪語する人を見かけます。

それを真に受けないことです。

本当にすごい人か、もしくはまだ限界を経験したことがないかです。

その人のケースでは、たまたま体を壊す前にうまくいっただけの話です。

そもそも成功者には、日頃から体を鍛えていて、優れた体力の持ち主が多く、キャパシティーは大きめです。

成功者でも、さらに強い負荷がかかり続ければ、いつかはつぶれます。

生存者バイアスに惑わされると、痛い目に遭います。

断る勇気を持ちましょう。

余裕がなければ、勇気を出して断ります。

条件の良い仕事であっても、いっぱいいっぱいのときは、きちんと断ることが大切です。

「申し訳ございませんが、今は余裕がありません」の一言で済む話です。

仕事をいただけるのは嬉しいことですが、そこで見栄を張って無理しても仕方ありません。

無理をするなら「背伸びまで」です。

明らかに背伸びの範囲を超えているなら、無理と判断して、きちんと断ります。

すでに引き受けている仕事をきちんとやり遂げるためにも、勇気を持って断るのが賢明です。

「仕事を断ったら仕事がなくなりそう」と不安に思う人もいるかもしれません。

もちろんリスクはあります。

だからといって無理をするのは良くありません。

仕事よりも健康のほうが大事だからです。

仕事を断って仕事がなくなれば、そのときはそのときです。

ベストを尽くした結果なら仕方ありません。

無理に引き受けたとしても、体を壊していたのですから「正しい選択だった」と考えましょう。

お金も大切ですが、健康はもっと大切です。

健康以上に大切なものはないのです。

人生の落とし穴を避ける方法(29)
  • 「仕事を断らない主義」には注意する。
過去の成功例にとらわれてはいけない。

人生の落とし穴を避ける30の方法

  1. 嫌な仕事をするから、お金が貯まらない。
    好きな仕事をすれば、お金が貯まる。
  2. やたら「正義」を口にする人には注意する。
  3. 初心者が上級者コースに挑むことほど、危険なことはない。
  4. あなたは今、財布にいくら入っているか即答できるか。
  5. 理解できないからといって、人の趣味を否定しないこと。
  6. ファスナーの寿命は、持つ人によって差が出る。
  7. 診察のとき、患者の顔を見ないお医者さんとは、信頼関係を結べない。
  8. 助けを求めることも勇気だ。
  9. 成功の保証を求める人は、チャレンジができない。
  10. あらゆるトラブルは「これも人生の醍醐味」の一言で乗り越えられる。
  11. お酒の場で交渉を持ちかける人とは関わらない。
    お酒の場で交渉を持ちかける人にもならない。
  12. 軽率な振る舞いは、命に関わる。
  13. 「大変なほうを選ぶ」とルールを決めておくと、自然に勇気が鍛えられる。
  14. 重い荷物でチャンスを失う。
  15. 完璧な人間であろうとすると、最終的にどうなるのか。
  16. 料理に文句ばかり言っていると、もっと大変なことになる。
  17. 男性でもレディースを選んでいい。
    女性でもメンズを選んでいい。
  18. 手を使うべきところで、足を使っていませんか。
  19. 朝起きて疲れが取れていないのは、何かがおかしい。
  20. スーパーのはしごで節約できても、時間の無駄・余計な出費が増えては意味がない。
  21. 敗因を分析することはあっても、勝因を分析する人は少ない。
  22. 騙すことでうまくいっても、一時的。
  23. 「ぎりぎりにならないとできない」という人は、悪い自己暗示にかかっているだけ。
  24. 誰かを批判することもあっていい。
    ただし、自分も批判される覚悟を持つこと。
  25. アドバイスは、度が過ぎると、余計なお節介になる。
  26. 「水でいいです」という言い方は、水に対して失礼だ。
  27. お店からの特別扱いを当たり前に感じ始めたときが危ない。
  28. 太っていると思い込んでいると、どこまで痩せても終わりがない。
  29. 「仕事を断らない主義」は、立派であっても非常にリスキー。
  30. 過去の成功例にとらわれてはいけない。

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