考えすぎる原因の1つは、完璧主義です。
完璧主義とは、欠点や不足がなく、完全な状態に仕上げる態度や行動のことをいいます。
完璧主義の人は、必然的に考えすぎる性格にもなります。
たとえば、何かをやり遂げようとするとき、完璧主義の人は100点満点を実現するまで徹底的に追求する傾向があります。
それが、完璧を達成できる対象ならいいでしょう。
たとえば、試験やゲームのように「100点満点」が存在する世界なら、努力に応じて完璧を実現することが可能です。
努力を尽くした末、100点満点の結果を出せれば、完璧主義の人も満足できるでしょう。
「よくできた」と自分を褒めることができ、考えすぎる悩みからも解放されます。
しかし、実際のところ世の中の大半は、完璧が存在しないことばかりです。
恋愛や育児には完璧が存在しません。
仕事も、完璧が存在しない場面が目立ちます。
特に美術や音楽といった芸術の世界は、人によって価値観が変わるため、達成の数値化すら難しい世界です。
「いつまでも完璧にできない」ということは「いつまでも考え続けてしまう」ということになります。
「あと少し」「まだまだ」という状態が延々と続くことになります。
「なぜだろう」「おかしいな」という不安とずっと付き合っていかなければいけません。
終わりのないゴールのせいで、精神的な消耗も際限なく続いてしまいます。
心身ともに疲れ果てるまで考えすぎてしまうのです。
考えすぎる性格を直したいなら、完璧主義もやめてしまうことです。
潔く諦めることも、強さです。
完璧が不可能なことは、潔く諦めることも大切です。
完璧主義をやめるのは、自分の大切な価値観を手放すことでもあります。
自分の大切な価値観を手放すのは心苦しいかもしれませんが、少しでも程度を抑える努力をしてみてください。
いきなり完璧主義をやめるのが難しいなら、少しずつ和らげていくといいでしょう。
たとえば、独自で合格基準を設定します。
「ここまでできたらOKとする」といった具合で合格の基準を作っておけば、完璧の追求に苦しめられることはなくなります。
独自の合格基準を下げるにつれて難易度も下がるので、完璧主義からゆっくり卒業できます。
完璧主義がなくなれば、考えすぎる性格からも解放されます。