執筆者:水口貴博

金銭感覚を身につける30の方法

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貧乏ではなくても、貧乏だと宣言しておこう。

貧乏ではなくても、貧乏だと宣言しておこう。 | 金銭感覚を身につける30の方法

年を取ってくると、親のしていた不可思議な行動が理解できるようになってくるときがあります。

大人の行動ですから、意味のない行動はありません。

ただ子どものころは、理解が浅いため、大人の行動がなかなか理解できないものです。

しかし、自分も成長して大人になると、当時は理解できなかった親の行動が理解できるようになります。

そのエピソードの1つに、母の口癖がありました。

私の母には「水口家は貧乏。お金なんてない」と、よく口にする口癖がありました。

口癖というより、これでもかというくらいに、強調するのです。

子どものころは「そうなんだ」というくらいにしか思っていませんでした。

私がだんだん成長してくると、水口家の事情もわかるようになります。

「思ったより土地もお金もあるし、なぜそこまで貧乏と強調するのかな」と思うようになっていました。

子どもだった私には、自分の家が貧乏だと強調する母の気持ちが、まだ理解できないでいました。

のちに、私は社会人になり東京で一人暮らしを始め、自分で稼ぎ、生活するようになりました。

すると、いつの間にか、私も「貧乏なんです」という言葉が口癖になっていました。

「おや。母と同じ言葉が口癖になっている」

自分で驚いたものです。

いつの間にか私も母と同じように、自分のことを反射的に貧乏と強調するようになっていました。

自分がそうするようになったとき、なぜ母が貧乏だと強調しているのかが、ようやく理解できたのです。

お金による、しがらみやトラブルから、避けるためだったのです。

自分にはお金がないことをあらかじめ宣言しておくと、周りの人から借金をお願いされることがなくなります。

貧乏だと思われれば、無理やりファッションに気を使う必要もなく、お金がかかりません。

地味な格好をしていても、貧乏だからという理由から、それでちょうどよくなります。

もしかっこつけて「私の家はお金がある。お金持ち」なんていっているとどうなると思いますか。

お金持ちらしく身なりを整え、体裁を整えなければならなくなり、お金が必要です。

また「お金があるなら貸してくれよ」と、周りからせびられるようになるでしょう。

お金に関わるしがらみが増え、悩みも増えます。

貧乏人だといっておけば「貧乏人には用はない」と思われ、つまらない出来事をあらかじめ避けることができるようになります。

「貧乏」とそうでなくても宣言しておくことで、お守りのような役目を果たしてくれるのです。

金銭感覚を身につける方法(26)
  • お金はあっても「貧乏なんです」と宣言しておく。
お金の失敗を授業料と考えた瞬間から、金銭感覚へと変わる。

金銭感覚を身につける30の方法

金銭感覚を身につける30の方法
  1. 人間は、金銭感覚がゼロの状態で生まれてきた。
    人間は、金銭感覚がゼロの状態で生まれてきた。
  2. 自分で働いて稼いだお金で、生活をする!
    自分で働いて稼いだお金で、生活をする!
  3. 親のお金で生活しているうちは、本当の金銭感覚は絶対に身につかない。
    親のお金で生活しているうちは、本当の金銭感覚は絶対に身につかない。
  4. 苦労は、あなたがしないと意味がない。<br>苦労した経験が、金銭感覚に変わっていく。
    苦労は、あなたがしないと意味がない。
    苦労した経験が、金銭感覚に変わっていく。
  5. 痛みから回避することとなると、人間は底力を発揮する。
    痛みから回避することとなると、人間は底力を発揮する。
  6. 「それは本当に必要なのか」
    「それは本当に必要なのか」
  7. 100への道のりは、終わりのない道のり。
    100への道のりは、終わりのない道のり。
  8. 最新を求める人は、お金も貯まらない。
    最新を求める人は、お金も貯まらない。
  9. たくさん儲けようとするのではなく、少なく使う。
    たくさん儲けようとするのではなく、少なく使う。
  10. いらない物を捨てると、お金も節約できる。
    いらない物を捨てると、お金も節約できる。
  11. 身にあまる生活は、浪費への第一歩。
    身にあまる生活は、浪費への第一歩。
  12. 箸が1膳の間にお金を貯めろ。
    箸が1膳の間にお金を貯めろ。
  13. 面倒なことから逃げていると、お金が貯まらなくなる。
    面倒なことから逃げていると、お金が貯まらなくなる。
  14. 物がなくても、人間、生きていけるもの。
    物がなくても、人間、生きていけるもの。
  15. 節約は、ゲームとして考えれば、楽しくなる。
    節約は、ゲームとして考えれば、楽しくなる。
  16. 金銭感覚を磨くことは「痛み」と「後悔」を知ること。
    金銭感覚を磨くことは「痛み」と「後悔」を知ること。
  17. お金によるトラブルを経験すると、金銭感覚に変わる。
    お金によるトラブルを経験すると、金銭感覚に変わる。
  18. 金銭感覚を身につける理由は、心配を小さく、幸せを大きくするためである。
    金銭感覚を身につける理由は、心配を小さく、幸せを大きくするためである。
  19. 節約ができても、幸せを失っては意味がない。
    節約ができても、幸せを失っては意味がない。
  20. 本当に大切なところにお金を使い、どうでも良いところは一切お金を使わない。
    本当に大切なところにお金を使い、どうでも良いところは一切お金を使わない。
  21. 見栄を張るほど、お金は消える。
    見栄を張るほど、お金は消える。
  22. 質素な生活を笑いに変えて、お金も貯めよう。
    質素な生活を笑いに変えて、お金も貯めよう。
  23. お金の使い方に、人となりが表れる。
    お金の使い方に、人となりが表れる。
  24. クレジットカードを使っていると、金銭感覚がおかしくなる。
    クレジットカードを使っていると、金銭感覚がおかしくなる。
  25. ローンを組むときは、長期にするのがおすすめ。
    ローンを組むときは、長期にするのがおすすめ。
  26. 貧乏ではなくても、貧乏だと宣言しておこう。
    貧乏ではなくても、貧乏だと宣言しておこう。
  27. お金の失敗を授業料と考えた瞬間から、金銭感覚へと変わる。
    お金の失敗を授業料と考えた瞬間から、金銭感覚へと変わる。
  28. お金の値段は、世間が決める。<br>物の価値は、自分が決める。
    お金の値段は、世間が決める。
    物の価値は、自分が決める。
  29. 割り勘をやめると、人間関係が長続きする。
    割り勘をやめると、人間関係が長続きする。
  30. お金を拾うのは、お金を助けているのと同じこと。
    お金を拾うのは、お金を助けているのと同じこと。

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