習い事には、一緒に頑張る仲間がいます。
教室で顔なじみの人だったり、グループレッスンで一緒の人だったり。
あるときふと、仲間が前よりうまくなっていることに気づくことがあるはずです。
そんなときは、ぜひ明るく声をかけてみましょう。
「前より上達してますね」
「前よりうまくなってますよね」
作品の出来が良ければ「素晴らしいですね」「上手にできてますね」「完成度が高いですね」といった言葉をかけるといいでしょう。
上から目線にならないよう注意し、あくまで対等な立場で、相手の努力を認める姿勢が大切です。
心理学には「社会的報酬」という考え方があります。
人は、誰かに認められると、脳内でドーパミンというやる気や幸福感を得られる物質が放出されます。
これは「報酬系」を呼ばれる脳の働きで、大好物を食べたときや好きな音楽を聴いたときと同じような快感を得るのです。
つまり「上手ですね」「素晴らしいですね」の一言が、相手にとって小さなご褒美となるのです。
努力を認められるのは、誰にとっても嬉しいもの。
自分ではなかなか上達が気づかなくても、人から言われたとき「私はうまくなっているのか!」と気づかされ、嬉しくなるものです。
相手との人間関係もより良くなるのです。
あるピアノ教室では、レッスンの最後に「お互いを褒め合う時間」を取り入れられました。
すると、生徒のやる気が目に見えてアップしたことがあります。
半年後には教室全体のレベルもアップして、保護者から「自宅での練習時間が増えた」との声が続出したそうです。
相手の努力を認めると、自分も相手から嬉しい声をかけてもらえるようになります。
「○○さんも前よりうまくなってるね」と言われるようになるのです。
一言の励ましですから、難しくありませんね。
認める人は、認められます。
自分のやる気アップにもつながるのです。