仕事をしていると、急ぎで仕事をお願いしなければいけないときがあります。
部下にお願いすることもあれば、外部の人にお願いすることもあります。
そんなとき「急ぎでお願いします」といった言い方がよく聞かれます。
急ぎであることを伝えるのはいいのですが、それだけの人がいるのです。
これは困ります。
「急ぎ」にも幅があります。
「急ぎでお願いします」の一言だけでは、緊急の度合いがわかりません。
今日中なのか、明日中なのか、今週中なのか。
場合によっては徹夜や休日返上でやる必要もあるかもしれません。
「できるだけ早く」という言い方だけだと、相手は「どのくらい急ぎなのだろう?」と困惑します。
仕事を受ける側としては、期日がわからないと、ペースの調整がしにくいのです。
もうひとつ気になるのは「対応するのが当たり前」と言わんばかりの言い方です。
仕事を受ける側にも都合があります。
「引き受けて当然」と言わんばかりの言い方には、相手の都合を考えない一方的な感じがあって印象がよくありません。
「急ぎでお願いします」だけの言い方だと、悪気はないにせよ、少々トラブルになることがあるのです。
急ぎで仕事をお願いするなら「理由」と「期日」も併せて伝えるようにしましょう。
「今日の定例会で使いたいので、14時までにお願いできますか」
「来週月曜のミーティングには何とか間に合わせたいので、今週中にお願いできますか」
こうした言い方であれば、相手は「そういう事情があるのか。だから急ぎなんだね」と把握できます。
なにより忘れてならないのは「低姿勢」です。
急ぎで仕事をお願いことは、相手に大きな負担をかけることになります。
これを忘れてはなりません。
残業や休日出勤が必要になるかもしれません。
他に受け持っている仕事があるなら、急ぎの仕事を優先させることもなるでしょう。
そもそも相手が引きつけてくれるかどうかもわかりません。
相手に大きな負担をかけることから、お願いするときは、徹底した低姿勢が求められるのです。
急ぎで仕事をお願いするなら、理由と期日を併せて伝えるようにしましょう。
そして相手に快く引き受けてもらうためにも、低姿勢でお願いすることも欠かせません。
「お願いします」ではなく「申し訳ないのですが、お願いできますか」という言い方でお願いするほうがいいでしょう。
目の前に相手がいるなら、両手を合わせたり、しっかり頭を下げたりすることも有効です。
低姿勢でお願いすれば「わかりました。一肌脱ぎましょう」となるのです。