公開日:2025年4月20日
執筆者:水口貴博

自分を優しくいたわる30の言葉

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逃げることで、才能が開花することもある。

逃げることで、才能が開花することもある。 | 自分を優しくいたわる30の言葉

画家・山下清は、全国を放浪しながら、滞在先で見た景色や名所を貼り絵で表現したことで有名です。

「放浪の画家」「日本のゴッホ」とも言われています。

彼の生き方はユニークなこともあり、映画やテレビにもなっていて、見たことがある人も多いのではないでしょうか。

彼が放浪の旅に出かけたきっかけは、意外なことでした。

住んでいた学園生活が嫌だったのです。

窮屈だったり、先生から叱られたり、単調な毎日だったりなど、ストレスの多い生活でした。

そこで彼は、無断で学園を飛び出ました。

つまり、逃げたのです。

しばらく放浪の旅を続け、諦めて終えるのかと思いきや、そうではありませんでした。

脱走から2年が経過して20歳になった彼は、徴兵年齢が近づいていました。

当時の日本は、太平洋戦争が暗い影を落としていた時代でした。

彼は、徴兵され、戦地に出兵することに恐怖を感じていたため、引き続き放浪の旅を続けたのです。

その後、滞在先の食堂で発見・保護され、学園に連れ戻されることになります。

これで一件落着かと思いきや、違いました。

再び施設を飛び出し、放浪の旅に出かけました。

再び滞在先で見つかっては学園に連れ戻され、また脱走しては連れ戻されるということを繰り返しました。

「学園生活も嫌。徴兵されるのも嫌」ということで、とにかく逃げまくったのです。

そうして全国各地を放浪する波瀾万丈はらんばんじょうの生活を送ることになりました。

しかしこのことが、彼に思わぬ恩恵をもたらしました。

各地を転々としながら、さまざまな風景を目に焼き付け、それを貼り絵として表現しました。

もともと趣味だった貼り絵が、見事な芸術へと昇華されることになったのです。

世間では「逃げることはいけないこと」とされています。

しかし、それは本当でしょうか。

逃げることが一概にいけないこととは言い切れません。

嫌なことがあれば、逃げたくなって当然です。

逃げれば、苦しみから解放されます。

逃げることで、解決できることもあります。

そして山下清のように、逃げることで才能が開花することもあるのです。

ちなみに山下清は、全国を放浪しながら作品を制作しているイメージを持たれがちですが、実際は違います。

放浪中は景色を見るだけで、作品を制作するのは学園に戻ってからでした。

彼は驚異的な記憶力を持っていました。

放浪中は、素晴らしい景色を脳裏に焼き付けることに専念していたのです。

メモやスケッチを取らずとも、頭の記憶だけで、あの素晴らしい貼り絵作品を作ったことにも驚きです。

自分を優しくいたわる言葉(5)
  • 逃げることを悪いことだと決めつけない。
  • どうしても嫌でたまらないときは、とにかく逃げまくる。
みんなを好きになる必要はないが、自分だけは好きになる必要がある。

自分を優しくいたわる30の言葉

  1. 無理をしなかったら、自分を褒める。
  2. 結果が出なかったからといって、落ち込むことはない。
  3. 人生の試験は満点がない。
    100点で満足するのは早い。
  4. 幸せになるコツは「少しずらすこと」にある。
  5. 逃げることで、才能が開花することもある。
  6. みんなを好きになる必要はないが、自分だけは好きになる必要がある。
  7. 昼寝も仕事の1つ。
  8. 中途半端でもいい。
  9. 嘘は、ついてもいい。
  10. 疲れがたまってパフォーマンスが落ちてきたら、早めに休憩を入れるのが得策。
  11. 嫌なことを忘れるにはどうすればいいか。
  12. 気分が落ち込んだときは、掃除をする。
  13. 誘惑に勝つより避けるほうが簡単。
  14. 遠回しに注意されたことを、褒められたと勘違いしないこと。
  15. だらだらすることもあっていい。
  16. 体調が悪くて早退するとき、罪悪感は必要ない。
  17. 「何かあったな」と気づいたら、場の雰囲気に合わせるのが無難。
  18. 部下の帰り際に残業を命じる上司は嫌われる。
  19. ギブアップは、限界になってからするより、限界の手前でするのが正しい。
  20. 「急ぎでお願いします」という一言だけでは、不十分。
  21. サボることは、本来の姿に戻ること。
    自然体を回復させる行為。
  22. 名前を間違えられたら、その場ですぐ訂正しておくほうがいい。
  23. 「真面目すぎるよ」と言われたとき、誤解しがちなこと。
  24. 「もうこの辺でいいんじゃない」と自分に声をかける。
  25. 手抜きしたと思われたくないから、疲れる。
  26. あなたには、落ち込んだときに読む本がありますか。
  27. 「柔軟心」を意識することで、生き方がうまくなる。
  28. 家族との電話は、電話代をけちらなくていい。
  29. 不安を抱えているのは自分だけではないと思えば、少しは不安も軽くなる。
  30. 話が長い人は、相手の「興味なし」のサインに気づいていない。

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