ある2人組が高級レストランで食事をしていました。
店内は落ち着いていて、大人の雰囲気が漂っています。
楽しく話をしながら食事をしていましたが、相手の声が少し大きくて気になりました。
カジュアルなファミリーレストランならまだしも、フォーマルなレストランでは声のボリュームに注意が必要です。
上品な雰囲気を壊すことがあってはなりません。
高級レストランでは店内の空気作りに手間とお金をかけています。
大きな声だと他のお客さんの迷惑になることもあります。
相手の声のボリュームが気になったその人は、それとなく遠回しに注意しました。
「○○さん、声がよく通るね。オペラ歌手みたいだね」
すると相手は、褒められたと思ったらしく、ますます声が大きくなりました。
「そうなんですよ、よく言われます。あはは!」
時折こういうことが起こります。
もちろん相手を傷つけないよう表現を工夫するのは良いことです。
人間関係を悪くしないためにも、相手を注意するときは、できるだけ丁寧な言い方を心がけることが求められます。
だからといって、何でもそのまま相手の言葉を受け止めればいいわけではありません。
褒め方に少しでも違和感を覚えたら「これは褒め言葉ではなく注意だな」と気づくことが大切です。
特に日本では、オブラートに包んで表現することが美徳とされているところがあり、遠回しな注意がよく見聞きされます。
相手を傷つけない言い方はいいのですが、一方で遠回しであればあるほどわかりにくい。
ユニークな表現で褒められたときは、それは褒め言葉ではなく、注意であることに気づくことが大切です。
気づきのセンサーを働かせておきましょう。