嫌われる上司は、部下の帰り際にわかります。
部下が身支度をしているとき、わざと残業になるような仕事を命じます。
「これ、今日中にお願い」と一言言って、帰ろうとする部下をためらいもなく引き留めます。
しかも急ぎでもない仕事を残業でやらせようとします。
部下が自分より先に帰ることが許せないのです。
帰り際に残業を命じられることほどつらいことはありません。
部下は目の前が真っ暗になるような感覚を覚えます。
「ええ、今から残業ですか!」となります。
これで上司は一気に嫌われてしまうのです。
ブラック企業ならぬブラック上司として認定されるのです。
長時間労働の時代は終わりました。
本来定時を過ぎたら、いつでも帰っていいはずです。
夜遅くまで仕事をさせたところで仕方ありません。
上司も部下も、労働時間が長くなればなるほどプライベートの時間が削られます。
帰りが遅くなると、部下はきちんと疲れが取れず、明日の仕事に響きます。
急ぎでない仕事なら、わざわざ当日中にやらせるのではなく、明日頼めばいいことです。
好かれる上司は、部下が自分より先に帰ることを気にしません。
頼みたい仕事があっても、部下が身支度をしているなら明日に回します。
帰り支度をしている部下に仕事をお願いすることがあっても、無理に引き留めることはありません。
「明日でいいから、これお願いね」と、残業を強制しない優しい言い方をします。
こういう言い方であれば、部下は気兼ねなく帰宅できます。
好かれる上司と嫌われる上司は、ちょっとした言い方で変わるのです。