逃げる人をばかにする人がいます。
「逃げるなんてかっこ悪いね。恥ずかしいね。情けないね」
逃げるのは、負けを認めたようなものです。
たしかに相手に背中を見せるのは、弱々しい姿に見えるでしょう。
ましてや勝負する前からさっさと逃げる人がいれば、ばかにしたくなるかもしれません。
しかし、逃げる人をばかにしないことです。
逃げる人をばかにしていると、いざ自分がその立場になったとき、ためらいが生じます。
自分の言葉が自分に跳ね返ってくることになる。
自分が逃げると自分もばかということになり、つまらない意地が出てきます。
逃げたくても逃げられなくなり、余計なダメージを受けることになります。
負けなくていいところで負けることになるでしょう。
つまらないところで意地を張り、人生を棒に振らないことです。
逃げる姿は惨めで弱々しくてかっこ悪く見えるかもしれませんが誤解です。
最後まで戦うことがかっこいいというのは固定観念です。
無理に勝負をしなければいけないわけでもありません。
逃げることも立派な戦術です。
無謀な戦いを避けるのは当然のこと。
「これは勝てない」とわかれば、潔く逃げるのが賢明です。
逃げることができれば、いったん勝負をお預けにできます。
織田信長も豊臣秀吉も徳川家康も、戦で逃げた経験のある戦国武将です。
特に織田信長の「金ヶ崎の戦い」は戦国史上最も有名な撤退戦です。
潔く逃げる人の勇気を見習ってください。
時の戦国武将ですら逃げた経験があるのですから、普通の人であればなおさら大切です。
逃げることを認めれば、自分も逃げやすくなります。
「これは勝てない」と思ったとき、勇気を出して逃げることです。
逃げることも戦術ですから、必要な際は堂々と逃げることが大切です。
たとえ笑われようと大恥をかこうと、負けそうなときには潔く逃げることです。
その場から逃げることで、最悪の状況を脱することができます。
大切なのは、生き残ること。
生き残りさえすれば、再起を図れます。
ダメージの修復はもちろん、計画を見直したり力をつけたりできます。
そして再チャレンジのチャンスも得られるでしょう。
一度目とは違ったアプローチになることで勝率を上げることができます。
逃げることができる人が、後から勝てるのです。