好かれる上司と嫌われる上司の違いはどこにあるのか。
「お説教の3分ルール」があるかどうかです。
部下を叱るときは「短く叱る」が鉄則です。
だらだら長く叱られたい人はいません。
部下を叱るときは、できるだけ短く済ませるのがスマートであり、3分までにするとうまくいきます。
これを「お説教の3分ルール」といいます。
お説教は、される側にとって強いストレスがあるため、短い時間でも長く感じられます。
1分のお説教でも、体感としては10分以上です。
3分を越えると、部下は長く叱られている印象が強くなります。
緊張や疲労感も目立ってきます。
部下を余計に落ち込ませたり、がみがみうるさい印象も出てきたりするため、部下は上司の言葉が頭に入ってこなくなります。
どれだけためになるお説教も、頭に入ってこないなら意味がありません。
お説教は、さっと叱って、さっと終わりにするがベストです。
その目安が「3分」なのです。
部下から嫌われる上司は、長々しい説教が特徴です。
30分も1時間もだらだら説教を続けます。
「長ければ長いほど、部下の心にしっかり響く。同じ失敗は繰り返されない」と思っています。
しかし実際は逆です。
長いお説教に限って、回りくどいかったり同じ言葉が繰り返されたりしていて、話にまとまりがありません。
話を聞くのも疲れます。
いくらためになる話も、長くなればなるほど疲労感で頭に入ってこなくなり、馬耳東風の状態となります。
そうして苦手意識を持たれ、嫌われてしまうのです。
好かれる上司は、お説教のとき、3分ルールを心がけます。
大切なことだけ話したら、さっと終わります。
「ここが良くなかったね。次から注意してね。こういう対策があるといいね」でさっと終わります。
すべて合わせて3分もかかりません。
上司としても、3分以内にお説教を終えようとすると、簡潔にわかりやすく伝える努力をするようになります。
簡潔なお説教は、部下の頭にすっと入ります。
話もすぐ終わるので、嫌な印象もないのです。