私は上司を務めていて「上司の仕事とはつくづくジグソーパズルだな」と痛感することがあります。
子どもが遊びでしているジグソーパズルより、さらに本格的で難易度の高い物と思えばいいでしょう。
多くの部下を持って、それぞれと接していると、だんだん部下の性格がわかってきます。
人それぞれ十人十色であり、部下一人一人の性格は異なります。
部下の仕事ぶりを見ていると、部下の性格による「得意なこと」と「苦手なこと」がだんだんわかってきます。
生まれや育ちが異なるため「得意なこと」も「苦手なこと」もそれぞれです。
まったく性格が逆の部下同士を、目の当たりにすることもあります。
「コミュニケーションが得意で、1人でする仕事は苦手な人」
「1人でする仕事が得意で、コミュニケーションが苦手な人」
しかし、こういう違いが極端にある部下を従えたほど、上司としては仕事がやりやすくなります。
それぞれの部下の個性に合った仕事を、割り振ることができるからです。
できるだけ得意な仕事を積極的に任せるようにして、苦手な仕事は任せないようにします。
まさにジグソーパズルです。
部下の得意と苦手を知り、部下の個性を生かした仕事を割り振ることができれば、最小努力による最大効果の仕事が完成します。
上司の仕事は、子どもが遊びでしているジグソーパズルと、本格的に行っているのと同じです。
昔話「桃太郎」には、桃太郎のほか、犬、サル、キジが登場します。
それぞれが異なった性格や特徴を持ち、力を合わせたからこそ、鬼が島で鬼退治に成功しました。
もし、メンバーすべてが犬ばかりだったり、キジばかりだったりすると、偏りのあるチームになります。
ばらばらの性格を持つ部下のほうが、それぞれの長所を生かし、短所を補い合うことができ、仕事は全体として、うまくいくのです。