あなたの身近に「口が軽い人」はいませんか。
秘密でも何でも不注意に口外する人のことがいるものです。
「内緒ですよ」「口外しないでね」「誰にも話さないでね」と念を押しても、すぐ約束を忘れ、人に漏らします。
口が軽い人にはおしゃべりのイメージが強い。
機密の話やプライベートな秘密を下手に話せないと警戒してしまいます。
うっかり秘密を告白しようものなら、口外禁止の約束を破られ、あっという間に広まってしまうでしょう。
秘密を漏らされたせいで、人間関係にひびが入ったり商談がダメになったりなど、大きな損害をこうむることがあるでしょう。
本人に悪気はないのかもしれませんが、迷惑千万であるのは間違いありません。
ちょっと困った存在ではないでしょうか。
しかし、口が軽い人にも良いところがあります。
それは「褒め言葉の伝達人になってくれる」ということです。
口が軽い人に対しては「何でもすぐ人に口外する」という特徴を利用させていただきましょう。
それはネガティブな秘密だけでなく、ポジティブな秘密に対しても同じです。
人の悪口をすぐ話しますが、人の褒め言葉もすぐ話します。
口が軽いには、人の褒める言葉をどんどん話していきましょう。
「内緒の話なんだけど」「ここだけの話だけど」などの前置きしてから、第三者をたっぷり褒めちぎります。
「内緒の話なんだけど、実は○○さんを尊敬していて仕事の手本にしています」
「ここだけの話だけど、○○さんはいつも頑張っていてすごいよね。社会人の鏡だね」
口が軽い人は秘密を我慢できません。
口が軽いゆえにぺらぺら口外してくれ、きちんと本人の耳に届けてくれるのです。
褒め言葉は、直接伝えるより、間接で伝わるほうが喜びが大きくなります。
口が軽い人を介して本人の耳に届き、喜んでもらえるのです。
これを心理学で「ウィンザー効果」と呼びます。
直接本人から言われるより、第三者から言われるほうが信頼感が増しやすいという深層心理です。
『伯爵夫人はスパイ』という小説の中で、ウィンザー公爵夫人が「第三者の褒め言葉が一番効果がある」と発言したことが由来です。
口が軽い人は「困り者」というイメージですが、接し方の工夫すれば「いい人」に変わります。
口が軽い人は「褒め言葉の伝達人」として利用させていただきましょう。