逃げ癖を直す人には、できなかったところを見る癖が見られます。
できなかったところは目立ちます。
できるところはすでにうまくいっているので、できないところに注目するのは自然に思えるでしょう。
もちろんできないことがあるのは、悪いことではありません。
完璧な人間はいません。
人間は不完全な生き物ですから、ミスや失敗をすることもあります。
また、できなかったところに成長のヒントが隠れているもの。
ミスや失敗を反省することで改善につながり、自分の成長につなげたり、仕事の質を高めたりできます。
しかし、いくら大切とはいえ、できなかったところばかり見るのはよくありません。
できなかったところばかり見て、自分を責める癖があると、心の健康に悪影響を及ぼします。
「ここでミスした。自分が情けない」
「ここが失敗した。自分が恥ずかしい」
「あの仕事に取りかかれなかった。自分は能力不足だ」
できなかったところを責めれば責めるほど、気持ちが暗くなって落ち込んでいきます。
だんだんテンションが下がり、自信もなくなって、自己否定感が強くなります。
そのうち情けない自分と向き合うのも嫌になってくるでしょう。
できなかったところばかり見ていると、逃げたくなるのです。
癖を直しましょう。
できなかったことを見るのは後回しにしましょう。
できなかったことより、まずできたところに注目してください。
できたところが見つかれば、たっぷり褒めましょう。
「仕事が1つ片付いた。次にいこう!」
「この問題が解けた。この調子で頑張ろう!」
「ここまで仕事を進めることができた。勢いに乗ろう!」
小さなことでもきちんと褒めることが大切です。
できたところに注目すれば、褒めることができるところがたくさん見つかるはずです。
自分で自分を励まし、テンションを上げてください。
「できたことはない」と思うかもしれませんが、ゼロではないでしょう。
小さなことでもいいので、できたことがあるはずです。
掃除が終わっただけでもいい。
コピー取りがスムーズにいっただけでもいい。
自分から嫌いな人に挨拶できただけでもいい。
できたところに注目して自分を褒めると、どんどん嬉しい気持ちになれ、テンションが上がります。
やる気や元気が出てくれば、勢いやスピードも出てくるでしょう。
たくさん自分を褒めることで、少しずつ自信もついて、自己肯定感が上がります。
上手な褒め言葉が思い浮かばないなら、心の中で「よし!」と思うだけでもかまいません。
大切なのは、自分を認めること。
自分を認めることができる言葉なら、何でもかまいません。
自分を認めていくことができれば、つらい現実にも立ち向かえるようになります。
できたところを見ていると、もっと頑張りたくなるのです。