逃げ癖を直すとき、忘れてならない取り組みがあります。
「逃げたくなる原因の排除」です。
逃げ癖が出るのは、逃げたくなる原因があるからです。
逃げたくなる原因があれば、強いストレスが生じて、逃げたくなるのも仕方ありません。
危険や不安があるから逃げたくなるのであり、ストレスや不安要素がなければ、逃げたいと思うことはありません。
もちろん「意志が薄弱」「メンタルが弱い」という原因なら、しっかり真面目に取り組む必要があるでしょう。
意志やメンタルが弱いのは、本人の問題です。
本人の問題は、本人が解決するしかありません。
意志が薄弱であれば、自分の人生と真剣に向き合ったり、心の持ち方を改めたりして、強い志を立てる必要があるでしょう。
メンタルが弱ければ、ストレスに耐える機会を通してメンタルを鍛えていく必要があるでしょう。
しかし、よく観察すると、逃げたくなる原因は、意志やメンタルではなく、別の部分にあることが少なくありません。
逃げたくなったら、自分の身の回りを振り返って、原因を探ってみてください。
「なぜ逃げたくなるのだろうか」
自分に問いかけ、原因を見つけましょう。
原因が判明したら、さっそく排除に乗り出してください。
逃げたくなる原因がなくなれば、逃げ癖が出ることもなくなります。
たとえば、仕事が嫌で逃げたくなったとします。
意志やメンタルが弱いせいではなく、もっと別のことが原因になっていないでしょうか。
難しすぎる仕事のせいで逃げたいなら、上司と相談して、少しレベルを下げてもらうといいでしょう。
パワハラ・セクハラのせいで仕事から逃げたいなら、別の上司に相談して、状況の改善を促す方法があるでしょう。
人間関係が悪くて逃げたいなら、上司に相談して仲介に入ってもらったり、部署異動を申し出たりするといいでしょう。
勉強受験が嫌で逃げたくなったとします。
勉強そのものが嫌で逃げたいなら普通に頑張るしかありませんが、実際は別のところに原因が潜んでいるかもしれません。
難しい問題が嫌で逃げたいなら、簡単な問題から取り組むといいでしょう。
がやがや周りがうるさくて勉強から逃げたいなら、静かな場所に移動して勉強するといいでしょう。
塾の先生と相性が合わなくて逃げたいなら、別の講義に出席したり、塾を変えたりする方法があるでしょう。
もちろん簡単に解決できるとは限りませんが、少なくとも前向きなアクションです。
たとえ完全に原因を排除できなくても、減らしたり小さくしたりすることならできるのではないでしょうか。
逃げ癖を直すためにメンタルを鍛えるのもいいですが、逃げたくなる原因の排除に取り組むことも大切です。
原因がなくなれば、あっさり悩みから解放されることも少なくありません。