自己肯定感の大半は、子ども時代に形成されます。
一説によると「自己肯定感の土台は、就学前までに形成される」といわれています。
幼少期は、心の形成に強く影響を与える時期です。
小さなことでもしっかり吸収するため、あらゆる刺激をそのまま受け止め、心の基本を形成させていきます。
子どもの頃に成功体験をたくさん積み上げると、それだけ自己肯定感も高くなる傾向があります。
小さな成功体験であっても、成功は成功です。
「やればできる」という自信と確信を得ることができれば、自己肯定感につながります。
とりわけ自己肯定感に強く影響を与えるのが「親からの愛情」です。
幼い子どもにとって、親はすべてです。
親の愛情不足で育った子どもは、自己肯定感も低い傾向があります。
「ダメな子だね」「生まなければよかった」などネガティブな言葉で育てられると、子どもは大きなショックを受けます。
親から否定されたり虐待されたりしていると、子どもは、自分が生まれてきた意味がわからなくなります。
自分の存在価値・存在意義を認めることができなくなり、自己肯定感が低くなるのです。
一方、親からの愛情をたっぷり受けた子どもは、自己肯定感も高い傾向があります。
親に褒められながら育った子どもは、自分に自信を持つようになります。
「いい子だね」「偉いね」「頑張ったね」とポジティブな言葉のシャワーを浴びて育つと、存在意義・存在価値を見いだします。
子どもは無意識のうちに「自分は素晴らしい人間」と思うようになり、高い自己肯定感が形成されていくのです。
では、大人になったら、もう自己肯定感を高めることができないかというと、そうではありません。
自己肯定感は、大人になってからも高めることは可能です。
たとえば、成功体験です。
子どもの頃にできなかった成功体験が不足しているなら、大人になってからも積み上げていけばいい。
いきなり難しいことに挑戦するのではなく、初歩や基本からこつこつ取り組んでいけば、小さな成功体験を積み上げていけます。
小さな成功体験でも、成功は成功です。
最初は自己肯定感が低くても、小さな成功体験をこつこつ積み上げていくことで、自己肯定感が高まります。
また、自分の長所を100個挙げる方法も有効です。
どんな人でも、必ず素晴らしいところがあります。
大きな長所だけでなく、小さな長所にも目を向ければ、長所を見つけるのは難しくないでしょう。
自分の長所を100個挙げれば、嫌でも自己肯定感が上がります。
自己肯定感が低くても、どうか諦めないでください。
たとえ親からの愛情不足で自己肯定感が低くても、高めていくことは可能です。
「親のせいだ」と親を恨んだところで、自己肯定感に何のプラスもありません。
親からの愛情は、自己肯定感に影響する要素の1つであって、すべてではありません。
能力が乏しくても、容姿に恵まれていなくても、愛情不足で育っても、自己肯定感を挙げることは可能です。
自己肯定感は、生きる力にも直結します。
自分を肯定することは、人生を肯定することにもつながります。
自己肯定感は、低くて困ることはあっても、高くて困ることはありません。
「もう間に合わない」と考えるのではなく「まだ間に合う」と考えてください。
「まだ間に合う」と希望を持って取り組んでいくことが、自己肯定感を高める第一歩です。