真面目な人になるためには、どうすればいいか。
まず思い浮かぶのは「性格の改善」ではないでしょうか。
「あの人は真面目な性格だね」
「真面目な性格で優秀だね」
「真面目な性格は就職活動で有利」
真面目は「性格」という言葉も一緒に使われることが多い。
そのため、真面目な人になるためには、性格の改善が必要であるように思えます。
ここに誤解があります。
たしかに真面目は、性格に関わる要素です。
実際のところ、真面目に関係する遺伝や先天的な要因も存在します。
たとえば、几帳面な性格です。
現在、几帳面に関する遺伝子の存在が確認されています。
もともと几帳面な性格は、細かい点まで配慮が行き届きやすいため、真面目になりやすい素質があります。
また、神経質に関する遺伝子も確認されています。
生まれつき神経質なら、小さな変化まで気づきやすいため、真面目になりやすい傾向があります。
遺伝に加え、育った環境の影響があれば、ますます真面目になるでしょう。
もちろん性格を改善できればベストですが、実際はなかなか難しい。
幼少から続いている性質を変えるのは容易ではありません。
性格を変えることは不可能ではありませんが、時間がかかるのが難点です。
先天的な要素も関係しているなら、ますます改善しにくいように思えますが、心配は無用です。
真面目になるために必要なのは、性格の改善ではありません。
習慣の改善です。
考え方や行動パターンを変えるだけでいいのです。
生活の中で繰り返し行う行動パターンを少し変えるだけです。
性格を変えなくても、習慣を変えるだけなら難しくないでしょう。
習慣を変えるだけなら、時間も才能も必要ありません。
ほんの少しの心がけで実現できます。
たとえば、メモを取る習慣です。
今までメモを取る習慣がないなら、これからメモを取る習慣を心がけましょう。
会話の中で覚えるべき重要な話が出たら、すぐメモ帳を取り出し、メモを取ります。
紙のメモ帳でも、携帯電話のアプリのメモ帳でもかまいません。
メモを取る習慣を心がけるだけで、ど忘れを防げるだけでなく、きちんと記録に残せるため、真面目な人になれます。
また、最善を尽くす習慣も大切です。
今まで手抜きや中途半端で仕事を終わらせていたなら、これからは最善を尽くす習慣を心がけます。
できるかぎりの方法で、自分のすべてを発揮できるようにします。
最善を尽くす習慣があると、上司やお客さまに満足してもらえる結果を発揮しやすくなります。
たとえ結果が出なくても、自分なりに納得できるので、後悔を減らせます。
性格を変えるのではありません。
習慣を変えるのです。
習慣を改善することで、結果として、真面目になることが可能です。
習慣を変えると、自分の価値観に変化が現れ、だんだん性格も変わっていきます。
日々の考え方や行動パターンを変えることで、自分の性質にも変化が現れてきます。
つまり、習慣を変えていくことで、だんだん性格も変わってくるのです。
真面目な性格でなくても大丈夫。
不真面目であっても希望があります。
改善すべきは、性格ではなく、習慣なのです。