生活費で忘れがちなのは、学費返済です。
学生時代に奨学金を借りて、社会人になってから返済している人も多いでしょう。
親に学費を全額出してもらっている学生もいますが、それは大変恵まれたこと。
進学する大学や学部によっては、高額の学費が必要になるため、すべてを親の援助でまかなえるとは限りません。
ましてや2人兄弟や3人兄弟といった家庭なら、ますます親の負担も厳しくなります。
学生なら、奨学金を借りて返済している人もいるでしょう。
実家からの仕送りが少なかったり、経済的な余裕がなかったりすれば、やはり奨学金が選択肢になるのは当然のこと。
給付型の奨学金なら返済は不要ですが、貸与型の奨学金なら計画的な返済が必要です。
貸与型には「無利子」と「有利子」の2種類のタイプがあります。
有利子の奨学金なら、利息を含めた返済になります。
生活費と言えば、家賃・食費・水道光熱費などの一般科目に注意が向く一方、学費返済が盲点になっている場合があります。
奨学金は、あくまで借金です。
借りているときは楽でも、返すときが大変です。
必ず返さなければいけないお金なので、うやむやにすることはできません。
借りた金額によっては、10年や20年といった長期で返済をしなければいけない場合もあります。
数万円とはいえ、長期間にわたって毎月返済を続けるのは本当に大変です。
奨学金による学費返済があるなら、毎月の固定費として生活費の計算に入れておくことが必要です。
奨学金制度は、必ず毎月返済しなければいけないわけではなく、返済を猶予してもらえる制度もあります。
返済が苦しくて余裕がないときは、一時的に返済を止めてもらう「返還期限猶予」を検討してみてください。
申請が通れば、返済の期日を延ばすことができるため、いくぶん生活費の負担が軽くなるでしょう。
ただし、あくまで猶予であって、いずれ返済しなければいけないため、注意が必要です。