あなたがワインを飲んだとき、どんな表現を使いますか。
おいしいときは「おいしい」という表現が基本ですね。
シンプルでストレートな表現であり、褒め言葉の定番フレーズですね。
もちろんおいしいという一言で十分なのですが、いつも「おいしい」という感想ばかりでは面白くありません。
ソムリエは、ワインの味わいを絶妙な一言で表現しますが、偶然ではありません。
日頃からのトレーニングの成果です。
ぜひあなたも、ワインを「おいしい」以外の表現で言い表してみましょう。
表現の良しあしはあなた次第。
「芳醇でコクがある」
「すっきりした味で飲みやすい」
「ブドウのうまみが凝縮されている」
「果実の味が口の中に広がって飲み飽きない」
「なめらかな味わいがして、余韻も長い」
何かに例えた表現方法もおすすめです。
「若い頃の甘い恋のような感覚を覚える」
「荘厳な教会で鳴り響く聖歌のようだ」
「口の中を元気な子どもが走り回っているようだ」
「美しい青空を眺めているような爽やかな感動を覚える」
「偉大な作曲家が紡いだ、荘厳な交響曲のようだ」
表現のコツは「ワインを飲んだ瞬間、頭に浮かんだ直感的イメージを言語化すること」です。
ぼんやりしたイメージをできるだけ具体化させてください。
あくまで主観ですから、何でも正解です。
肩の力を抜き、頭を柔らかくして考えるほうが、よい表現が浮かびやすくなるでしょう。
スムーズに表現が浮かばないときもありますが、時間がかかってもいいので、言葉をひねり出してみましょう。
どう表現していいかわからないときは、ソムリエの表現を参考にしてみるのも1つの方法です。
「さすがプロだ」というような、味の優れた表現に触れることができるでしょう。
受け売りになるかもしれませんが、自分なりのアレンジを加えたうえで表現するといいでしょう。
おいしい以外の表現で言い表すのは、面白くて楽しくて、頭の体操にもなります。
日頃からおいしい以外で味わいの表現を心がけていると、発想力が豊かになって表現力も鍛えられます。
ワインを飲んだとき、だんだんソムリエさながらのコメントがすらすら言えるようになります。
「ワインのお仕事をされている方ですか」と言われる日もやってくるかもしれません。